肝硬変とは
肝硬変とは、肝臓の細胞が死滅し減少することによって、肝臓そのものが硬くなり、機能を次第に失っていく症状のことを言います。 肝硬変の症状には、C型肝硬変、B型肝硬変、アルコール性肝硬変があります。日本には、約40万人に上る肝硬変患者がいます。
肝硬変の症状
肝硬変でも全ての場合で症状が表れるわけではなく、ほとんどの場合では症状がありません。これを代償期といいます。徐々に肝機能が悪化し非代償期になると、黄疸、腹水、浮腫、皮膚のくもの巣のような血管の塊、手の震え、だるさ、思考力の低下、傾眠傾向、易出血性、食道静脈瘤からの吐血などがおこります。肝硬変の初期的な症状としては、食欲不振や易疲労感、体重の減少などがあります。症状が進むと、黄疸を伴うこともあり、発熱や鼻血、歯茎からの出血などの症状も現れます。
肝硬変の特長的症状として以下の項目が挙げられます。
・皮膚にクモ状血管腫や手掌紅斑が見られる
・眼球結膜が黄色くなり、皮膚も黄褐色やどす黒い色に変色する
・硬くなった肝臓を、鳩尾の近くで触れることができる
・食道静脈瘤や腹部の静脈が怒張し、痔核ができる場合もある
さらに、重症化となると、足などの浮腫や、腹水による腹部の拡張などの症状が見られます。意識が朦朧とする障害も代表的な症状といえます。
肝硬変の原因
肝硬変の原因は、様々なものがあります。・肝炎ウイルスの感染
・アルコール
・化学物質を代謝することによるもの
・自己免疫によるもの
が主なものです。
肝機能の低下により肝臓でのタンパク合成の低下、老廃物の解毒作用の低下、肝臓への血流が悪くなることにより側副血行路が発達して食道静脈瘤ができたり、脾臓が大きくなることが原因となります。
肝硬変の治療法
治療として、肝機能を正常に保つことが大切です。ウイルスが原因の場合はウイルスの除去、抗ウイルス薬の内服をします。アルコールが原因の場合は禁酒を行います。それでも肝機能が正常にならない時は薬を内服します。腹水や浮腫に対しては利尿剤、手の振るえ、思考力の低下、傾眠傾向に対しては食事療法と解毒剤の服用。食道静脈瘤に対しては予防的な内視鏡的な結さく術を行います。肝硬変により、アミノ酸が不足するため、アミノ酸を補充する治療も行われる事があるでしょう。
一般的な治療で回復せず、腹水や黄疸などの症状が強い場合は、肝移植をする事もあります。
肝硬変の予防策としては、日常生活において、規則正しい生活と健康的な食生活を送ることが大切です。
ウイルス性の肝硬変を予防することは難しいですが、生活習慣を見直すことで、リスクを軽減することができます。過度のアルコール摂取を控える、肝臓に優しい食事を心がける、ストレスをためない生活を送るなど、すぐにでも実行できる方法です。
睡眠不足や喫煙など、肝臓に負担をかける原因となるので、控えることも重要です。また、脂肪肝も肝硬変になる場合があるので、注意が必要です。
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