頚椎症の症状

頚椎症の症状は、肩や首が凝ったりするなど首周辺の筋肉の緊張と痛みが現れます。ただの肩こりと間違えてしまうこともあります。
徐々に上肢や下肢に症状がみられます。上肢の症状は痛み、手や指の感覚異常、しびれなどを感じることがあります。この異常は骨棘が圧迫している部位によって、異常が現れる場所が異なります。

第6頚椎の椎間板のときは中指に症状がでます。第7頚椎の椎間板のときは小指に症状がでます。これはX線やCT, MRIなどの検査でどの部分が圧迫されているかを確認することができます。
症状が進んでいくと手や指の筋肉が萎縮したり、変形していまうこともあります。

下肢の症状はしびれ、歩行や排尿に障害あらわれたり、便秘になったりします。下肢の症状は脊髄に圧迫が起こると現れます。

頚椎症の原因

頚椎症の原因は主に加齢による骨の変化や、事故などによる外傷があります。骨の変化はだいたい40歳頃から現れることが多いとされています。
年齢の老化から椎間板のクッションのような働きが弱くなると、椎骨同士がぶつかったり、摩耗してきます。このように、頚椎がぶつかって刺激されたり、すり減ったりすると、骨の出っぱりができて骨が変形します。これを骨棘と言います。高齢になるほど骨棘ができやすいと言われています。

年齢が若くても遺伝的な要因などで骨の変化がみられることがあります。また、交通事故やスポーツ時の怪我等の衝撃で頚椎がずれてしまったり、普段から姿勢が悪い状態で長時間作業をすることで頚椎が変化してしまうことも原因の一つとされています。こうした骨の変化よって神経が圧迫を受け、様々な神経症状が現れてしまうのです。

頚椎症の予防/治療法

頚椎症は年齢による骨の変化が原因であることが多いので、病気の発症の予防は難しいとされます。しかし、痛みやしびれの予防として、首を後に反らせる動作や姿勢を避けます。
首を反らせる動作は頚椎に負担をかけたり、神経をより圧迫してしまうことがあります。また、首や肩が冷えると痛みが起こりやすいこともあるので、冷え対策にも気をつけましょう。
首の筋力の低下を防ぐために、適度な運動を行うことも大切です。また、痛みやしびれの症状がでたら安静にすることで、2ヶ月位で症状が軽快することがあります。
痛みがひどい場合は鎮痛剤を服用しながら経過を観察します。牽引のリハビリを行うことによって痛みが和らぐこともあります。牽引とは、痛みのある部分をゆっくりと引っ張っていき、椎間の隙間を拡げていく治療です。
頚椎症の原因として、姿勢が悪いこともあげられるので、日ごろから姿勢に気をつけて生活することも大切です。