悪性黒色腫/メラノーマの症状

悪性黒色腫の症状としては、ほくろの色、大きさ、形、かたさの変化があります。色が濃く変化する、短期間で大きくなる、辺縁がぎざぎざになったり、一部または全体に固い部分ができたりするなどです。
爪の場合では、爪に黒褐色の縦すじができ、短期間で色が濃くなって幅が拡大します。進行すると爪が割れたり、色素がしみ出したりすることもあります。1~2年以内にこのような変化が見られた場合は要注意です。また、病型としては、次の4つがあります。

・悪性黒子型
・表在拡大型
・末端黒子型
・結節型

このうち、日本では末端黒子型が最も多く、足底、手のひら、手足の爪などに発生します。

悪性黒色腫/メラノーマの原因

悪性黒色腫の正確な発生原因は不明ですが、原因になるのではないかと考えられているものは2つあります。1つは日光などの紫外線です。そもそも、メラニン色素を産生する細胞であるメラノサイトが悪性化することが原因とされること、白色人種、さらに紫外線が強いところでの発生率が高いためです。
もう1つは外部からの機械的刺激です。足の裏や爪といった、日常的に刺激を受けやすいところ、衣服などですれるところ、外傷を受けたところなどに発生が多いためです。突然ほくろができた、今まであったほくろに変化が見られた、などがあったら要注意です。

悪性黒色腫/メラノーマの治療法

悪性黒色腫の予防のためには、まず、紫外線を避けることです。特に紫外線の強い夏季は、過度な日焼けを避けたほうがよいでしょう。日焼け止めクリームや日傘などを使い、日焼け対策をすることは効果的と考えられています。
また、外部からの機械的刺激も原因の一つと考えられていますから、ほくろをいじったり、傷つけるなどの刺激を与えることは避けましょう。
また早期発見のためには、上記症状に注意してください。

悪性黒色腫の治療は、手術による切除、抗がん剤、放射線治療を進行度に応じて組み合わせて治療を行います。早期の場合には手術で切除することにより治癒が期待できます。一方、転移がある場合には抗がん剤が主体となりますが、効果は今のところ限られています。