咽頭がんとは
咽頭がんの咽頭とは喉から食道に至るまでの食べ物や空気が通る管のことをいいます。がんのできる位置によってそれぞれ上から上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭がんと診断されます。咽頭がんのうち、声門辺りにできる中咽頭がんが約70%と一番多くなっています。
咽頭がんの症状
咽頭がんの各部位の症状を下記にまとめています。・上咽頭がん
耳に近い場所なので耳に違和感、詰まったような感じや聞こえづらいなどの症状があり、滲出性中耳炎の症状ともよく似ているため誤診されることもあります。
・中咽頭がん
一番初めに声がかれてくるのが声門にできたがんの場合です。のどが腫れ、痛みを生じます。頸部リンパ節腫大になると声帯が狭まり呼吸困難、端鳴といった症状が現れます。
・下咽頭がん
がんの位置が声門よりも下の場合、初期症状ははっきりと感じられないことが多いです。のどの違和感から始まり、進行してくるとしだいに食べ物が飲みこみにくくなり、口臭がきつくなります。
咽頭がんの原因
咽頭がんの原因で第一に指摘されているのは喫煙によるものです。現に、咽頭がん患者のうち喫煙者は男性で90%以上、女性では約78%にのぼっていて喫煙ががんと密接に関わっていることは顕著です。患者の年代は50~70代が多く、喫煙者が多いことから特に男性が多い傾向にあります。そのほか、飲酒や声の出しすぎで喉を酷使していることで咽頭がんを引き起こすことも指摘されています。上咽頭がんにおいてはEBウイルスによって引き起こされるケースがあるともいわれています。また、宮頚がんの原因でもあるヒトパピローマウイルスとの関連性も指摘されています。
咽頭がんの治療法
咽頭がんになる原因は喫煙者が多く、喫煙しているならまずたばこを止めることが予防につながります。喫煙本数が多いほどがんの死亡率が高くなるという相関関係も出ていることから、咽頭がんに限らず他のがんに対しても有効な予防法だといえます。普段から大きな声を出す仕事をしている人は、仕事以外ではなるべく喉を休ませるように心がけることが大切です。
咽頭がんは初期の段階で見つかれば放射線治療だけで治療することもある病気なので、声がかれたり、喉の違和感を抱いたりしたらなるべく早く専門医に受診しましょう。
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