顔面の麻痺とは
脳底部からは12対の脳神経が走っています。その内の一つに顔面神経があります。顔面神経が司っている範囲は舌の前3分の2の味覚、顔の表情、唾液・涙液の分泌です。この神経が障害される事で起こるのが顔面神経麻痺です。
顔面麻痺の症状
症状としては急性、亜急性に出現します。通常、症状は左右のどちらか片側のみ発症します。顔面の表情を作っている顔面神経の麻痺ですので、喜怒哀楽の表情を麻痺側のみ作れなくなります。
完全な目の閉眼も出来ないためにドライアイになります。コンタクトレンズの使用は避けるべきです。
兎眼と呼ばれる片目だけ閉じる事が出来ずに眼球結膜が見えてしまう症状もあります。
そのほか、口がすぼめられず、食べ物や特に水分を口角からこぼしてしまいます。口角も下がります。
唾液・涙液の分泌も低下するため、又、まばたきが行われないために定期的に目薬は必要になります。
顔面神経の障害部位によっては聴覚過敏や、舌の前2/3の味覚障害を伴うこともあります。
顔面麻痺の原因
原因ははっきりしてないことが多いですが、冷房の風をずっと当たっていた等の寒冷刺激により神経の循環不全が起こったり、ストレス、飲酒、疲労、局所浮腫、ウイルス感染などが誘因で起こる事があります。また、代謝異常や腫瘍で起こることもあります。ウイルス感染はヘルペスウイルスに罹患した方が急にこの麻痺を発症する事があります。免疫力が落ちた時に発症します。
いずれにしても顔面神経は脳幹から出た後、側頭骨の中の顔面神経管という骨の管の中を通るがこの部分で神経が腫れて狭い骨管の中で圧迫されて麻痺が起こると考えられています。
顔面麻痺の予防/治療法
寒冷暴露により発症するなど誘発原因が分かっているなら、その原因を生活から取り除き、原因を探ることが大切です。体の不調時に口唇ヘルペスが出現しやすいのなら、早めに休息を取り、体を休ませるようにしましょう。
普段の食事もきちんと整え抵抗力をつける心掛けが必要です。
ストレスがかかりやすい環境でしたり感じやすい人は上手にストレス解消するか、その環境を断つ様にすることです。
普段の生活で体や心に負担をかけない様に大切に過ごす事が重要になってきます。この症状を繰り返し起こしてしまう方もおられますので、生活を見直すことができるといいかもしれません。
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