赤く目が充血して、目やにやかゆみがある…そんなとき、眼の病気である「結膜炎」になっているかもしれません。
今回は、結膜炎について医師に詳しく聞いてきました。

結膜炎とはどういう病気ですか?

まず結膜とは、眼球とまぶたの裏側を覆う膜のことで、ここに炎症が起こった状態が、結膜炎です。原因は、細菌・ウイルスによる感染、機械的刺激、科学的刺激、アレルギーなど様々な要因があります。

結膜炎では、どんな症状があらわれますか?

結膜炎の症状として、以下が挙げられます。

・白目の充血
・目やにが出る
・目の中の異物感
・かゆみ

炎症が強くなると目がかすんで見えることもありますが、通常の細菌・ウイルス感染による結膜炎は、適切な治療を行えば、1週間程度で治ります。

しかし、結膜炎の中でも、アデノウイルスが感染して起こる「流行性角結膜炎(はやり目)」や」「咽頭結膜炎(プール目)」は、完治に2~3週間かかることもあり、感染力も強いので注意が必要です。また、咽頭結膜炎ではのどが痛くなり、高熱が出ることも特徴的です。

結膜炎では、どんな治療が行われますか?

1.細菌感染が原因の場合
抗生物質の点眼薬を使用することで、数日で治ります。

2.ウイルス感染が原因の場合
抗生物質は効きませんが、症状に応じて抗炎症薬や、二次性細菌感染予防として、抗生物質の点眼薬が処方されることがあります。

3.アレルギーが原因の場合
抗アレルギー薬で炎症をおさえ、アレルギーの原因となる物質を除去します。
花粉症シーズンにコンタクトレンズを装着していると、花粉がレンズに付着し、症状が悪化することがあります。アレルギー症状が強い場合には、眼鏡で過ごすと良いでしょう。

結膜炎と診断されたら、まずは目を清潔に保つことが必要です。目やにが出たら、こまめに洗い流す(水道水でOKです)ように心がけましょう。

結膜炎を予防するためにできることは?

1.目に病原を入れない
結膜炎を予防するためには、目に異物や細菌・ウイルスが入らないように心がけましょう。小さなお子さんの場合、汚れた手で目をこすってしまうことがありますので、手洗いをさせる習慣をつけましょう。

2.流行情報に気をつける
学校、職場などで、流行性角結膜炎や咽頭結膜炎の感染が広がることもありますので、流行情報に注意しましょう。

3.コンタクトレンズを清潔に
汚れたコンタクトレンズを使用することで、細菌やウイルス感染が起こる場合があります。決められた使用期限やケア方法をしっかり守りましょう。

最後に医師からアドバイス

一般的な結膜炎は自然に治りますが、種類によっては重症化するものもあります。
症状が長く続く場合は、必ず眼科を受診して、適切な治療を受けるようにしましょう。

(監修:Doctors Me 医師)