朝起きたときに、目頭についている目やに。実は単なるゴミではなく、目やにの状態で、目の健康をチェックできるようです。
今回は目やにについて、医師に詳しい話を聞いてみました。

そもそも目やにとは、何ですか?

目の表面を覆う角膜や結膜から、定期的に古くなった細胞が涙と一緒に出てきます。これが目やにの正体です。
目やにには、古くなった細胞のほか、表面に付着したゴミや、細菌・ウイルスなどの異物も混ざっています。

身体の中で何が起こると、目やにが出るのですか?

生理的な新陳代謝により、定期的に目やには出てきますが、細菌・ウイルスなどの感染や、花粉症などのアレルギーがあるときには、結膜炎が起こり、より多くの目やにが出ます。

また、細菌・ウイルスと戦った白血球が含まれることもあり、そのような場合には黄色や白色の粘り気のある目やにとなり、アレルギーの場合には透明なさらさらとした目やにとなります。

目やにが多い気がする場合、何が違うのですか?

細菌・ウイルスやアレルギーが原因で結膜炎が起こったり、涙が鼻のほうへ流れていく涙道(るいどう)が、何らかの原因で詰まって涙が目にたまると、目やにの量も多くなります。

子どもの目やにが多い気がしたら、どうしたらいいですか?

1.目やには取り除く
目やにがついたまま放っておくと、それを栄養分として細菌やウイルスが繁殖してしまうことがあります。このような感染を防ぐため、なるべく早くきれいなティッシュで取りましょう。
また、かたくこびりついている場合には目を傷つけないよう、水やぬるま湯で湿らせて取ります。

2.ほかに異常がないかを確認
目やにのほかに充血、痛み・かゆみがないかを確認しましょう。これらの症状がある場合には、結膜炎の可能性があります。
またお子さんの場合、風邪をひいたときに鼻水が涙道を逆流し、目やにとなることがあります。

目やにの量には個人差がありますので、充血、痛み・かゆみなどの症状がなく、通常と変わらない量でしたら、特に心配はありません。

目やにが多いことがサインとなる目の病気はありますか?

結膜炎では目やにが増えますが、なかでも注意が必要なのは流行性角結膜炎(はやり目)と咽頭結膜炎 (プール目)です。
これらは一般的な結膜炎に比べて症状や感染力が強く、完治まで2~3週間かかります。

また涙道炎や涙嚢炎(るいのうえん)では慢性的に涙道がつまってしまい、目やにが多くなることがあります。このときには目頭が腫れたり、押すと痛みが出たりします。

黄色または白色で粘り気のある目やにが出る場合や、充血、痛みがある場合には、早めに眼科を受診しましょう。

最後に医師からアドバイス

目やには目の健康のバロメータです。目やにの性状や色に注意し、目を清潔に保つように心がけましょう。

(監修:Doctors Me 医師)