直腸がんの症状

直腸がんは日本人の死亡原因の上位に来る程にポピュラーながんとなっています。直腸がんの症状に、最も多く見られるのは血便であると言われています。血便とは、血の混じった便のことを言います。
 
その他に特徴的な症状としては、排便に関わる症状が多く出ることが挙げられます。例えば、便秘や便が細くなること、腹痛などの症状です。テネスムスと呼ばれる、実際には排便することはないのに便意を度々感じる症状が出る場合もあります。
  
直腸がんになってしまった場合、かなり進行しなければ症状が出ないということも少なくありません。膨満感や腸閉塞の症状が出て、ようやく発見されるという場合も多くなっています。

直腸がんの原因

直腸がんの原因については、決定的な原因はまだ見つかっていません。ですが、食生活が欧米化してきて、動物性脂肪を多く摂るようになったことが関係していると考えられています。具体的には肉やバターなどの乳製品がそれにあたるとされています。
  
なぜ動物性脂肪を多く摂るようになることが直腸がんになってしまう原因になるかと言いますと、脂肪を消化するために体内から消化酵素である胆汁酸が出ます。その胆汁酸は発がんに関与しているとされています。そして食物繊維の不足から便が腸内に留まる時間が長くなります。そうなると、発がんに関与するとされている胆汁酸が腸に触れる時間が長くなります。そのことによって発がんのリスクが上がると考えられているために、直腸がんとなる原因として説得力があるのではないかと言われているのです。
 
また、良性のポリープが原因となって、ほとんどの大腸がんと呼ばれるがんは発症することがわかっています。

直腸がんの予防/治療法

日本人の死亡原因の上位に来る程死亡率の高いがんである直腸がんですが、直腸がんには食生活が大きく関係していると考えられています。ですので、食生活を見直すことによって有効な予防法となるというのは十分に頷けることであります。
  
具体的に言えば、洋食中心の食事から和食中心の食事に替えることです。元来日本人は動物性脂肪を摂ることが少ない民族でした。その分食物繊維を多く摂っていたので直腸がんを含む大腸がんになる確率は低いとされていました。それが食生活の欧米化によってそんな状態が一変したのです。ですので、和食中心に食生活を戻すことによって発生率を下げようという狙いがあるのです。
  
また、喫煙は直腸がんに害があるだけですので禁煙した方が予防につながるとされています。禁煙治療はその他のがんの予防にも大変有効とされていますので、試してみる価値はあると思われます。