トリコモナス腟炎の症状

トリコモナス腟炎は、トリコモナス原虫に感染した後、3週間程度の潜伏期間を経て発症します。しかしながら、罹患者のおおよそ半数程度には症状が感じられず、無症状で推移することが特徴的です。
  
特に現れることの多い自覚症状としては、
・局部に強い悪臭を感じる
・チーズやクリームに似た形状で、膿性帯下が黄色や緑黄色の色を持つ
・帯下が飛沫状の形状で現れる
・外陰部に強いかゆみを感じる
・局部にピリピリとした刺激を感じる
などがあります。
  
このほかに、膣内が赤く変色する発赤や、子宮頚部に点々とした出血斑が現れることもあります。

トリコモナス腟炎の原因

トリコモナス腟炎は、トリコモナス原虫に感染することによって発症します。
  
主に、性交渉に感染リスクが高いと言われており、性的干渉が原因と推測される場合には、パートナーと同時に治療を開始することが推奨されます。これは、女性のみが治療しても男性側に保菌がみられると、治癒後に再度感染してしまうリスクがあることからです。
  
このほかの原因としては、温泉などの浴場、タオルや下着などの使いまわしなどによっても感染リスクを招くとされており、性交渉に覚えがないといった場合でも感染するケースがあります。また、ごくまれに出生時の母体から感染する場合もあるとされています。

トリコモナス腟炎の治療法

トリコモナス腟炎を予防する方法としては、性交渉での感染を防ぐことが大切です。不特定多数との関係を避け、パートナーとの性病リスクについて話し合うことが有効です。万が一、トリコモナス膣炎に感染したことが明らかになった場合には、発症を繰り返さないために、パートナーと同時期に治療を行うことが有効であるとされています。
  
また、女性器の清潔を保つことも大切です。おりものがある場合などには、入浴の際、お湯などで洗い流してしまうことが勧められます。

治療は、チニダゾールというお薬を使用します。
女性の場合、膣に入れる薬、膣錠を使用し、男性の場合は内服になるでしょう。