舌がんの症状

初期症状として、舌にびらんや潰瘍、ざらざらした顆粒状の表面、白い斑点が見られ、人によっては口腔内の痛みや出血を伴う場合もあります。この段階では悪性かどうかの判断がつきにくいため、組織を切り取り調べなければなりません。症状が進行すると、痛みが激しくなり舌の動きも悪くなる上、ものを飲み込むのも辛くなるなど、言語障害や摂食障害の症状が現れます。
  
舌がんの中には、早い段階から頸部リンパ節に転移して急速に進行するたちの悪いタイプのものがあるのが特徴で、十分に注意しなければなりません。気にかかる病変や症状があれば、早めに医師の診断を受けることが重要です。

舌がんの原因

舌がんは、飲酒と喫煙が原因の一つであるといわれています。また、歯並びの悪い歯、金歯、合わない入れ歯などが舌を慢性的に刺激することも危険な要因です。
  
刺激の強い香辛料や高塩分の食品、酸味やアルカリ分の強いものなど、化学的な刺激も口腔内の粘膜を傷つけることがあり、舌がんの原因になる可能性があるので注意が必要です。
  
舌がんの診断は、触診後に組織の一部を切り取り組織検査を行うことでがん細胞の有無を確認します。病変の深さや広がりなどの詳細を明らかにするためCTやMRIなどで画像検査を行い、治療方針を相談していきます。

舌がんの治療法

舌がんの予防のキーワードは「生活習慣」と「食生活」です。
  
喫煙や飲酒などの改善可能な生活習慣は、なるべく早い段階で改善する必要があります。バランスのとれた食生活を心がけ、口腔内の衛生にも気をつけ、細菌感染や虫歯の予防にも留意しなければなりません。また、過度に熱いものや冷たいもの、香辛料、高塩分食品など、刺激物は避けるのが賢明です。
  
定期的に鏡を利用して自分でも口腔内をチェックし、早期発見、早期治療に努めることが大切です。