筋ジストロフィーの症状

筋ジストロフィーは、発症年齢などにより、分類がされており、型により症状の違いがあります。幼児期に筋力低下に伴い、転びやすいなどの症状が現れ、自分の体を登りながら立ち上がる経過をたどり、10歳前後で歩行困難に陥ります。個人差があり、軽度では、進行が遅いベッカー型筋ジストロフィーなどのタイプも存在します。思春期においては呼吸不全となり、人工呼吸器を使用しなければならないほど、呼吸を要する筋肉の低下も発症します。
筋力の低下が現れる場所は上肢、下肢、指、握力等があり、歩行が可能なステージ1から寝たままで体動不能なステージ8まで、日常生活における障害度によって分けられています。

筋ジストロフィーの原因

筋肉細胞の変性や壊死がみられる遺伝性の疾患です。原因となる遺伝子は複数あります。その為、病状の程度や進行速度に違いのあるいくつかの型に分類がなされていて、最も多いのがデュシェンヌ型筋ジストロフィーといわれるもので進行も速く重要な型といえます。
骨格筋だけでなく心臓の筋肉や呼吸を担う筋肉まで侵される疾患です。

筋ジストロフィーの治療法

筋ジストロフィーは遺伝子異常の遺伝に伴い発症するという特徴があります。遺伝的原因による疾病のため、これといった予防法はありません。しかし、家族に筋ジストロフィーを発症した方がいる場合は、血液検査による遺伝子検査で遺伝の可能性について確認する事ができます。筋肉の生検(筋肉を少量採取して顕微鏡で検査すること)も診断の一助となります。
また、筋力低下に伴い、変形などが進むため、早期から訓練を行うことによってある程度阻止することが可能です。軽めのストレッチなどを通して現状の筋力を維持することも変形から予防する一つの方法といえます。心疾患の進行予防に高血圧のお薬の一種を用いたり筋力を改善するためにステロイドを用いたりもします。