血が止まらないとは
怪我をした際に出血をしても、人には先天的に血を止める機能が備わっています。 ただ、大きな怪我を負った場合などにはなかなか血が止まらないことがあります。 また、病気によって血を止める成分が減っていると、血が止まりにくくなったり、出血しやすくなったりします。
血が止まらない症状
怪我や傷を負ったときに血が止まるまでに時間がかかります。大きな傷の場合には出血が止まらないこともあるのですぐに病院を受診しましょう。
そのほか、
・アザができやすくなる
・手足に皮下出血が見られるようになる
・月経時の出血量が増える
・鼻血が出やすくなる
・血尿や血便などが見られることがある
といった症状もあります。
血が止まらない原因
深い怪我や傷
傷口が大きかったり、深かったりした場合はなかなか血が止まらないことがあります。
血友病や白血病などの病気
血を止めるためには、血小板・血管・血液凝固因子の3つが必要です。
血小板が何らかの理由で減ってしまうと血が止まりにくいという症状が出ることがあります。
血小板減少性紫斑病などが代表的です。
また血液凝固因子という成分が不足して血が止まりにくくなるのが血友病です。ただし、血友病の場合は出血しやすい症状は伴いません。
そのほか、白血病などの血液のがんや、がん治療で用いられる薬や放射線によって血小板の数が減ってしまうために起きる場合もあります。
血が止まらないときの治療と対処法
大きな怪我を負った際の応急処置
まずは傷口をきれいにします。流水で洗った後、傷の大きさをしっかり確認しましょう。
そして手で抑えて血を止めて、その後ガーゼとばんそうこうで圧迫するように塞ぎます。
傷が大きかったり、それでも血が止まらない場合はすぐに病院へ行きましょう。
病気が原因の場合の対処法
清潔なタオルなどで血が止まるまで傷口を圧迫してください。
その上で氷水を入れたビニール袋などで冷やして血管の収縮を促します。
鼻血が出たときも同様に氷で冷やし、小鼻を指で数分程度圧迫します。出血が止まるまでは安静にしましょう。
出血が止まらない場合は、すぐに病院を受診しましょう。
病気が原因の場合の治療法
何が原因で血が止まりにくいのか、ということによって治療が変わってきます。
血小板減少性紫斑病ではステロイドの治療や免疫グロブリンの投与、ヘリコバクターピロリの感染が関与している場合には、その除菌療法などを行う場合があります。
血友病の治療では、不足している血液凝固因子を補充する補充療法がメインです。
白血病による出血の対処法は、主に予防です。
日常生活の中で怪我をしないように家の中の段差をなくしたり、口や鼻の粘膜などの出血しやすい部分はやさしく触れるようにすることなどがポイントです。
出血の状態によっては、輸血を行うこともあります。
- このコンテンツは、病気や症状に関する知識を得るためのものであり、特定の治療法、専門家の見解を推奨したり、商品や成分の効果・効能を保証するものではありません
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