勃起不全(ED)の症状

EDの症状として大きく3つに分かれます。

1.軽度
軽度は「勃起はするが、満足な性交には不十分」なレベルです。軽度のまま放っておくと陰茎の血管が収縮して細胞が縮んでしまう恐れがあります。
細胞が縮んでしまうと、EDの症状を改善することがなかなかできない重度レベルへと進んでしまいます。
・性交渉時の陰茎の硬さが十分でない
・最初は十分な硬さでもそれが長続きしない
・コンドームを着けている最中に萎えてしまう
・性欲が以前よりはるかに少ない

2.中度
中度は「たまに勃起が可能でかつ、性交中も勃起を維持できる 」レベルです。
・性交中に中折れしてしまう
・勃起する時間が短くなったが挿入は可能である
・自慰なら勃起する
・興奮しても勃起しない

3.重度
重症は「勃起、性交、共に不可能 」なレベルです。
・陰茎が全く硬くならない場合は、完全勃起障害と呼ばれます
・糖尿病、動脈硬化など発症している患者さんの半数以上が重症化したEDを併発し、その他様々な原因がある場合が多い

これらの症状があって放置していると改善することはありませんが、軽度から重度まで進行しても治療で改善する事が多いのが特徴です。

勃起不全(ED)の原因

EDとなる原因はいくつかあります。

1.心因性ED(過度のストレスや緊張によるもの)
ストレスやプレッシャーがEDの原因となる場合があります。仕事や家庭内のストレスが大きく影響します。

2.器質性ED(加齢に伴う肥満症と併発しやすく、高血圧や糖尿病などによるもの)
血管や神経の障害、陰茎の外傷などで身体的に勃起自体がダメになるケースです。心因性EDとは違いEDの程度にもよりますが、朝勃ちは認められず自慰を試みても勃起が困難なケースが多くみられます。
基礎代謝の低下による内臓脂肪の増加が動脈硬化を進行させ、血行不良が起きることで陰茎に血液を集める海綿体が充血しにくくなり、発症します。

3.混合型ED(心因性EDと器質性ED、両方によるもの)
50歳代、60歳代に多く、心因性EDだけが原因、あるいは動脈硬化等の進行や神経に障害がある器質性EDだけが原因ということではありません。
心因性EDと器質性EDの両方の特徴がある場合は、この混合型の扱いになります。

4.薬剤性ED(薬剤の影響によるもの)
中枢神経、末梢神経、循環器系、消化管に作用する薬剤を使用することがEDの原因となる場合があります。

勃起不全(ED)の予防/治療法

EDにならないためには、勃起に重要な血管に起こる様々な障害を防ぐことです。また、これらの予防は体への健康維持にもつながります。
というのも、EDは動脈硬化、糖尿病、高血圧といった血管や神経の障害による原因があります。
動脈硬化、高血圧、糖尿病は高齢者や40代〜50代の方だけでなく、若年層にも見られることから生活習慣病と呼ばれています。
生活習慣病の予防をすることは健康維持、ED予防に効果的だと考えられます。

1.暴飲暴食を避け、野菜中心の食事を心がける。
2.アルコール自体にEDを引き起こす原因因子がある為、飲み過ぎには注意します。
3.アルコールよりEDになるリスクが高いのがタバコによるニコチンです。ニコチンは血管を収縮させます。喫煙者であれば、禁煙するもしくはできるだけ喫煙を控えることが予防につながります。
4.適度な運動を行う。運動することで血液の循環がよくなり、血流の流れがよくなります。
5.ストレスを溜めないように気をつける。精神的ストレスが溜まると心因性EDを引き起こす原因になります。ストレスを受けないようにするのは難しい為、自分に合ったストレス解消方法を見つけます。