歯ぐきの腫れの症状

歯茎が赤く腫れ上がるのは、炎症が起きている状態です。歯磨きの際に歯ブラシが当たっただけで出血することも珍しくはありません。

炎症がそれほどひどくない初期のころは歯ぐきの腫れだけで痛みを感じることは稀ですが、進行してしまうと歯ぐきに違和感を感じます。

そのまま放置すると歯を支える骨も溶けてしまい、歯がグラグラするようになります。歯が不安定になることで、固いものを食べた時に痛みを感じることがあります。

溶けてしまった骨は戻すことはできず、歯が抜けてしまうこともあるのです。成人だけでなく、小児にも起こる症状です。

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歯ぐきの腫れの原因

歯の磨き残し


歯ぐきの腫れの主な原因は、歯の表面に付くプラーク(汚れ)です。プラークの中には大量の細菌がいると言われ、歯の磨き残しでプラークを放置すると、プラークの中の細菌が歯茎に炎症を起こします。

歯磨きでプラークを落とすことはできるのですが、歯ぐきの境目や歯と歯との間の歯磨きはなかなか難しく、磨き残しを作りがちです。

歯石の付着


プラークを長時間放置すると唾液の中の石灰やカルシウムと結合し、歯石となります。歯石は歯ブラシで落とすことは難しく、歯科医院での歯石除去やクリーニングが必要です。

虫歯の放置や親知らずの炎症


この他に、虫歯の悪化などで歯の根っこの先にできた病巣(根尖病巣)によって歯ぐきが腫れ、痛むことがあります。また、親知らずが炎症を起こした時も歯ぐきが赤く腫れて痛みます。

いずれも自然治癒はしませんので、自覚症状が現れたら早めの歯科受診が必要です。

歯ぐきの腫れの予防・治療法

定期的な歯科受診を忘れずに


歯ぐきの腫れの予防に大切なのは口の中のきれいな状態を保つこと。毎日の歯磨きと定期的な歯科受診が必要です。

痛みや腫れが起きてから歯科医院に行くのではなく、定期的に通うことで歯の表面のプラークや歯石を取り除くことができます。そして、歯磨きの指導もを受けること大切です。

歯科での指導を受けて、適切な歯ブラシの動かし方を身につけてプラークを取り除くようにしましょう。忙しいと歯磨きを後回しにしてしまうこともあるかと思いますが、最低でも1日に1回は丁寧な歯磨きをする時間を取ることが大切です。

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子どもの歯磨きは「仕上げ磨き」を


小さなお子さんの場合も同じです。生え変わりの時期は歯の並びが凸凹で磨きにくく、磨き残しができやすい時期です。歯磨きの習慣を身につけさせましょう。

そして、乳歯が永久歯に生え変わるくらいまでは仕上げ磨きをしましょう。

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