凍傷の症状

はじめは針などの鋭利なもので刺されたような感覚が起こります。その後しびれが起こり、症状が進行すると患部は感覚を失いはじめます。

凍傷は以下のように症状が重くなっていきます。






















レベル 主な症状
軽度の凍傷 皮膚の感覚がなくなり、白くなります。温めると赤くなり腫れて痛みます。
中度の凍傷 水疱ができ、腫れが起こります。
重度の凍傷 手足の感覚がなくなり、患部の皮膚が黒く変色し、冷たく硬くなり水疱が見られます。


さらに症状が進むと、患部が壊疽を起こし、患部の切断が必要になることがあります。
  
心臓から遠い手足や、外気にさらされやすい顔が凍傷になりやすい部位です。手足や耳、鼻、顔などが凍傷の起こりやすい部分ですが、氷点下の外気にさらされる身体のどこでも凍傷のリスクがあります。

凍傷の原因

凍傷の原因は氷点下の低温による組織の凍結です。組織が凍結することによって細胞が破壊されます。

寒さによって血管が狭くなり血行量が減少するため、凍傷部の周辺組織もダメージを受けます。さらに、寒さによって組織の細い血管内部に血栓ができることがあり、血栓により血流が滞り、組織が壊死します。

凍傷を起こしてから患部を温めることで血流が戻ると、損傷を受けた組織から炎症を起こす化学物質が大量に放出され、炎症によりさらに寒冷障害が悪化します。

●凍傷のリスクが高い人
糖尿病動脈硬化がある人
・血管れん縮がある人
・きつすぎるブーツや手袋によって血のめぐりが悪く、血行障害がある人

凍傷の治療法

凍傷の予防


凍傷の予防には体温を維持するため、手袋や帽子などの防寒装備をすることです。ただし、きつい衣類やブーツは禁物です。
激しい吹雪に見舞われたときには、避難場所を見つけ、体温を保つために体を動かします。また、糖尿病などのリスクが高い疾患を持つ人は、寒冷地への旅行は極力避けるべきです。
  

凍傷になってしまったら


凍傷にかかった場合は、病院に着くまでの間、全身を暖かい毛布でくるみます。体温を維持するために必要なため、患部だけではなく全身の体温保持を努めましょう。

●避けること
組織の損傷がひどくなるため、患部をこすったりしてはいけません。身体や患部を温めるためにストーブや電気毛布などを使うことは避けましょう。