生理前の吐き気や頭痛の原因

原因ははっきりとはわかっていませんが、女性ホルモンの作用によると考えられています。

排卵後の期間には女性ホルモン「エストロゲン」と「プロゲステロン」の分泌量が増え、生理が始まる直前に急激に減ります。

この変動への脳内のホルモンや神経伝達物質の反応のひとつとして吐き気頭痛などの症状が起こるとされていますが、ほかにもストレスや生活習慣などの要因も関係しているとされています。

生理前にはほかにもめまい倦怠感、食欲不振や過食、イライラや眠気などのさまざまな症状が現れることがあります。

この状態は「月経前症候群(premenstrual syndrome : PMS)」と呼ばれています。

日本産科婦人科学会の定義では、月経前症候群(PMS)の症状は生理前3~10日から始まり、生理が始まると改善するとされています。しかし、生理が始まっても不快な症状が続く人もいます。

生理前の吐き気や頭痛の治療

症状をやわらげるための治療が行われます。それに加え、低用量ピルなどの服用により排卵を止め、女性ホルモンの変動をなくすことで症状を改善する方法があります。

頭痛には、鎮痛剤が処方されることもあります。また、体質に合った漢方薬が有効である場合もあります。

生理前の吐き気や頭痛への対処法

生理前の時期にはストレスを避け、リラックスして過ごすことが良いとされています。

体を温めて血行を良くする、栄養バランスの良い食事を摂ることや、カフェインやアルコールを控えることも推奨されています。

月経前症候群(PMS)では同じような症状が繰り返されることが多いため、症状を記録した「症状日記」をつけて、自分の毎月のリズムを知ることで適切な対処がしやすくなります。