2016年11月5日(土)国立がん研究センターの研究チームがまとめた研究成果によって、コーヒーを1日3杯以上飲むと脳腫瘍(しゅよう)を発症するリスクが低くなる可能性があるといったことが明らかとなった。

しかし、いくらリスクが低くなるとはいえ、コーヒーの過剰摂取は「カフェインアレルギー」を発症する危険性があります。

今回は「カフェインアレルギー」について、医師に解説をしていただきました。

カフェインアレルギーとは


カフェインを含む食品や飲料などを摂取することでアレルギーのような症状を示すものです。

カフェインに対して耐性の低い方が、カフェインに対する中毒症状を示すものをカフェインアレルギーと呼ぶこともあります。

カフェインアレルギーの症状


カフェインアレルギーの症状は、身体的な症状と精神的な症状に分けられます。

身体的な症状


吐き気
心拍数の増加
・呼吸が早くなる
胃の痛み

精神的な症状


・不安や焦り
・落ち着かない
眠れない
・幻覚が見える
・一時的な錯乱(非常に重症な場合)

カフェインアレルギーの対処方法


カフェインを控える


カフェインの過剰摂取、あるいはカフェインに対して過敏である疑いがあるので、カフェインを含む食品や飲料の摂取を控えることが治療になります。

ノンカフェインコーヒーを選ぶ


コーヒーを飲むことが習慣になっている方は、カフェイン抜きのコーヒーも数多く販売されていますので、そういったものを使用してみるのもよいでしょう。

コーヒー以外の飲料にも注意


コーヒー以外にも、緑茶や紅茶、ウーロン茶にカフェインが含まれますので注意が必要です。カフェインが含まれていないものには麦茶やルイボスティーなどがありますので、そういったものを飲用してみるとよいでしょう。

また、香りのよいハーブティーなどの中にも、ノンカフェインのものがありますので試してみるとよいかもしれません。

カフェインの安全な摂取量の目安

成人の方で1回に体重1㎏あたり3㎎程度までと考えられています。1日トータルで、5.7㎎/㎏を超えないようにしましょう。

なお、子供や妊婦さん、授乳婦さんはもっと厳しい別の基準が存在します。

カフェインアレルギーの注意点

カフェインアレルギーの注意点は、なんといってもその摂取量に注意することです。

エナジードリンクなど一見単なる炭酸飲料のように見えるものの中にも、多量のカフェインを含有しているものがありますので、気を付けて表示を確認しましょう。

カフェインが多く含まれる食品ベスト5


1位:眠気覚ましなどのカフェインサプリメント


600㎎も含まれるものもあるようです。

2位:玉露


100mlあたり160㎎とかなり高いです。

3位:眠気覚まし用のドリンク剤


1本当たり100㎎ほど含まれています。

4位:レギュラーコーヒー


普段なにげなく飲んでいるコーヒーにも、100mlあたり60㎎くらい含まれているので注意しましょう。

5位:高カカオチョコレート


美容や健康効果が高いとされていますが、カフェインが100gあたり100㎎など含まれているので過剰摂取は控えましょう。

カフェインアレルギーセルフチェック


カフェインを摂取したあとに、以下のような症状が現れたら注意をしてください。

□胃痛を感じる

□吐き気がある

□不安や落ち着かない感じが出る

□ドキドキすることがある

医師からのアドバイス

カフェインアレルギーはコーヒーを摂りすぎたときなどに経験のある方も多い症状だと思います。

ご自身の適量を知って、しそれをきちんと守っていくことが大切です。

(監修:Doctors Me 医師)