毎日使っている化粧品には、それぞれ使用期限があることをご存知でしたでしょうか?

長期間使用しても見た目にあまり変化がないので、ついそのまま使い続けてしまいがちですが、化粧品はお肌に直接つけるものなので、使用期限を守らないと、皮膚トラブルなどの原因になることもあります。

今回は「もったいないからギリギリまで使いたい!」という女性の皆さんの為に、各化粧品アイテムごとに使用期限や保管方法について、医師に解説していただきました。

なぜ化粧品の使用期限を守らないと危険なの?


化粧品は皮膚に直接付けるものであり、雑菌が繁殖していたり油が変質・酸化していると、皮膚の炎症や吹き出物、アレルギー、色素沈着といったトラブルの原因になることがあります。

メイクスポンジ


使用期限


スポンジには皮脂や化粧品の油分が付着しており、雑菌が繁殖しやすいと言えます。具体的に何カ月使用したら捨てると言うのは難しいですが、1カ月程度使用して洗っても汚れが取れていないと感じたら捨てるようにしたほうがよいと思われます。

期限を守らないと懸念されるリスク


繁殖した雑菌や変質した油により、かゆみ・かぶれ・炎症といったことが起こりえます。

正しい保管方法


時々洗剤で洗い、すすいで乾燥させます。

マスカラ


使用期限


未開封でも使用期限は4~6カ月であり、使用中のものは余っていても3カ月で捨てるようにしたほうがよいでしょう。

期限を守らないと懸念されるリスク


まぶたや結膜の感染を引き起こす可能性があります。

正しい保管方法


使用開始日を記録しておきましょう。キャップの縁にマスカラが付着した場合、キャップの密閉性が落ちますので、ふき取るようにします。乾燥していても水を足して使うようなことは厳禁です。

アイシャドー


使用期限


6カ月程度と考えられます。

期限を守らないと懸念されるリスク


まぶたの薄い皮膚に炎症やかぶれを起こす可能性があります。

正しい保管方法


湿気の多い洗面所などには置かないようにしましょう。

アイライナー


使用期限


リキッドタイプは6カ月~1年程度が目安です。ペンシルタイプの場合は少しずつ削りだして使用するため2年程度使用できます。

期限を守らないと懸念されるリスク


使用期限が切れたものを使い続けた場合は衛生的にも良くなく、インサイドラインを入れることによりマイボーム腺などが詰まりやすくなると、感染を起こしものもらい発症することがあります。その結果、まぶたが腫れたり痛みが出ます。

その他にもまつ毛の脱毛、まぶたの皮膚炎なども懸念されます。

正しい保管方法


キャップをしっかり締めるようにしましょう。

口紅、リップグロス


使用期限


■ 口紅
18カ月~2年程度です。

■ リップグロス
1年程度です。

期限を守らないと懸念されるリスク


唇の薄い皮膚に炎症やかぶれを起こす可能性があります。

正しい保管方法


蓋をしっかり閉め、変色や異臭があれば捨てましょう。使用するときは直接唇に当てるより、ブラシに取って使用すると雑菌の付着を少なくできます。

ファンデーション、コンシーラー


使用期限


■ ファンデーション
液状やクリーム状の場合は6~12カ月程度、粉末状の場合は2年程使用できます。

■ コンシーラー
12~18カ月が目安です。

期限を守らないと懸念されるリスク


皮膚に吹き出物や炎症を起こす可能性があります。

正しい保管方法


乾燥してひび割れているようなら捨てましょう。壺に入っているものは直接指で取るのではなくヘラで取るようにするとよいでしょう。

マニキュア、香水


使用期限


■ マニキュア
1年程度です。

■ 香水
直射日光を避けて冷暗所で保存すれば8~10年使えるものもあると言われています。

期限を守らないと懸念されるリスク


■ マニキュア
爪のひび割れや変色を招く恐れがあります。

■ 香水
皮膚に刺激感やかぶれを起こす可能性があります。

正しい保管方法


■ マニキュア
蓋をきっちり締め、分離や変色があれば廃棄しましょう。

■ 香水
蓋をしっかり締め、少量ずつ他の容器にうつしておくと、頻繁に開け閉めする必要がなく劣化を防げます。

最後に医師から一言


化粧品で使用期限が記載されていないものは、未開封なら製造から3年間は使用可能とされています。

購入日や使用開始日を書いたシールを貼っておくと管理しやすいかもしれませんね。

(監修:Doctors Me 医師)