歯磨き時の吐き気の原因:病気以外の場合


嘔吐反射、咽頭反射


のどの奥や舌の根本に物が触れることで吐き気やえずき(えづき)が起こる反射的な働きです。個人差や状況・心理的な要因による変化が大きいと言われています。

■ 歯医者に行くと思っただけで吐き気がする時
■ 実際には口にまだものが入っていないのに吐いてしまう時
■ 口の中にあるのが食べ物だと分かっていたら吐き気が出ないのに、治療器具だと思うとえずく時
■ 内科でのどを診察するために舌を押さえるアイスクリームの棒のようなもの(舌圧子)を入れられた時
■ 胃カメラを飲もうとする時

これらの反射を出にくくするためには、リラックスすること、つばや歯磨き粉が喉の奥に触れないように、ややうつむいた状態で歯を磨くこと、などがよいでしょう。

歯ブラシ


大きすぎると口を大きく不自然に開ける必要が出てきて、吐き気が出やすくなります。ヘッドがコンパクトなもののほうがよいでしょう。

もしくは、奥歯を磨く際にはワンタフトブラシという特殊な形のブラシを使うのもよいと思われます。

歯磨き粉


味やにおい、爽快感があるもののほうがよいかなどは個人の好みも大きいですが、強い刺激的なにおいのするものは刺激が強いので避けたほうがよいかもしれません。

歯の磨き方


歯ブラシを横に動かすとのどに触れやすくなりますので、のどの奥や舌の根本に触れそうな部分を磨くときには小さく縦向きに磨くようにするのもよいでしょう。

タバコ


ニコチンは人体にとって有害なため、ニコチンが体に入ると吐き出そうとする働きがあります。喫煙する人は吐き気が起こりやすく、のどの粘膜が荒れて過敏になっていることもあって、えずきやすいと言えます。

その他


朝一番で空腹の状態であったり、二日酔いや妊娠に伴うつわりでただでさえ吐き気があったりすると、歯磨きで吐き気が起こりやすくなります。

歯磨き時の吐き気の原因:病気の場合


もともと歯磨きでえずくことはなかったのに、吐き気が起こるようになった場合、食道や胃腸の病気のために吐き気が起こりやすくなっている可能性があります。

特に「歯磨きで吐き気が起こるようになったら、この病気の可能性が高い」というような特定の病気があるわけではないのですが、他にあまり症状を伴わずに吐き気が慢性的に起こり得る病気としては以下のようなものがあります。

逆流性食道炎
胃炎胃潰瘍、十二指腸潰瘍
胃がん
■ 軽い慢性膵炎
■ 肝炎
便秘

歯の治療中に吐き気がした場合は?


鎮静剤や麻酔薬を使用


吐き気に限らず、緊張や恐怖で口を開けられなかったり、口の中の神経が過敏で治療に伴う苦痛が大きい場合、鎮静剤や麻酔薬を使い、意識をもうろうとさせてその間に治療をすることがあります。

麻酔の方法


■ リラックスできる飲み薬を飲んでおく方法
■ 点滴をする方法
■ ガスを吸い込む方法

年齢、体の病気などによってどの方法が可能かは異なります。また、効きすぎてしまうと呼吸状態や心臓の働きに異常を起こすこともあり、麻酔薬へのアレルギーが起これば死亡の危険もあるため、十分な人手と技術がある歯科でしか行うことができません。

麻酔の費用


嘔吐反射が強いという理由で麻酔をかける場合、自費診療になり、費用は施設ごとに異なります。

最後に医師から一言


吐き気は心理的な要素に強く影響を受けます。「また吐くかも」と思うだけで吐き気がすることもあります。

嫌がる子供に無理やり歯磨きをして、咳とともに吐くような場合は、心理的な要素や咳によって吐いてしまったことが原因と考えられるので、あまり心配しなくてよいでしょう。

(監修:Doctors Me 医師)