慢性胃炎の症状

慢性胃炎の症状は、胃もたれなど胃の不快感が中心です。食前や食後に腹痛が起きる場合もありますし、ぼうまん感や胸焼け、吐き気を感じることもあります。しかしこれは他の疾患でも当てはまる症状であり、これだけで慢性胃炎とは診断できません。
症状で一番多いのは、胃粘膜の萎縮により胃壁が薄くなる萎縮性胃炎です。萎縮が進むと血管が透けて見えるようになり、腸上皮化生とよばれる腸のような細胞が発生します。これは胃がんへと進展する可能性がありますので、萎縮性胃炎の原因と考えられるヘリコバクター・ピロリ菌の速やかな除菌や、胃酸過多への対処が必要になります。正確な診断のためには、やはり内視鏡検査が不可欠です。

慢性胃炎の原因

慢性胃炎の原因は、食生活の乱れやストレス、加齢によるものと長く思われてきました。しかし近年では、主にヘリコバクター・ピロリ菌の感染が関与していることが明らかになっています。ピロリ菌は主に口を介して胃に入り込み、有害物質を発生させ胃粘膜に炎症を起こします。感染が長く続くと胃炎を引き起こし、緊縮性胃炎と呼ばれる状態になり一部は胃がんに進展していきます。ピロリ菌の感染経路はまだ不明ですが、下水道が普及していなかった年代の人の感染率が高くなっています。
また、内視鏡検査では異常がないのに長期間の胃の不調が続く機能性胃腸症とよばれる症状もあり、近年は慢性胃炎とわけて診断されることもあります。

慢性胃炎の治療法

慢性胃炎の予防としては、暴飲暴食を控えるなど胃に負担のかからない生活をすることが大事です。その上で萎縮性胃炎の症状が認められたら、ヘリコバクター・ピロリ菌の除去療法が有効となります。ピロリ菌の除去により、胃粘膜の収縮の改善が見られることが明らかになっているからです。
ピロリ菌の除去療法は、指定された薬を1日2回、7日間服用するというものです。その後4週間あけて除菌できたかどうかの検査を行い、まだピロリ菌が見られる場合はさらに7日間の二次除菌療法を行います。