狭心症の症状

狭心症の症状には、胸の奥の痛みや胸が締め付けられる、押さえつけられる、胸が焼けつく感覚のほか、胃や背中の痛み、喉の痛み、歯が浮くような感覚、左肩から腕にかけての痺れや痛みなどがあります。痛みを感じる程度には個人差があり、多少の違和感がある程度から冷や汗をかく程度まであります。
  
また、糖尿病の既往がある人は痛みを感じにくく、症状に気がつきづらい場合があるため注意が必要です。

狭心症の原因

心臓に酸素や栄養を運んでいる冠動脈という血管が狭くなって血液が十分に流れなくなり、心臓の筋肉に十分な血流や酸素が送り込めなくなった時に胸の痛みが起こります。このような状態を血管狭窄(きょうさく)といいます。
  
血管狭窄とは、血管がすぼまって狭くなることを指す言葉です。血管狭窄になる原因の大多数は、糖尿病、コレステロール値が高い脂質異常症、高脂血症、高血圧症などに引き続いて起こる動脈硬化です。
  
動脈硬化とは動脈が年齢とともに老化し、弾力性が失われて硬くなったり、動脈内にさまざまな物質が沈着して血管が狭くなり、血液の流れが滞る状態です。また、血管のけいれんも血管狭窄の原因となり狭心症へ繋がる原因となります。

狭心症の治療

狭心症の治療は、主に薬物療法、カテーテル治療、外科手術(バイパス手術)が行われます。

狭心症の予防

煙草の有害成分は血管を傷つけて動脈硬化を進めてしまうため、まず禁煙することが大事です。そのほかには、以下の生活習慣を心がけましょう。

・栄養バランスのとれた規則正しい食事をする
・塩分を減らす
・脂質やコレステロールを摂り過ぎない
・魚や野菜は積極的に摂る
・肥満の人は肥満を解消する
・飲酒は適量にして休肝日を作る
・ウォーキングなどの有酸素運動心がける
・自分に合ったストレス解消法を見つける

また、「せっかち」「完璧主義」などの性格もストレスとなるため、ゆったりとした気持ちを心がけることも大切です。
  
環境的には、暑さや寒さ対策を十分にし、血管への負担を防ぐことが狭心症の予防につながります。家族に狭心症や心筋梗塞の既往歴のある人がいる場合は、特に気をつけましょう。