性感染症(STD)の症状

感染症の種類によって様々です。梅毒では、感染後3週間ほどで、性器や口の感染した場所に赤くかたいしこりやただれができ、その近くにあるリンパ節が腫れます。その後症状は消失しますが、体中に徐々にウイルスが蔓延し、発熱などの症状を繰り返しながら進行していきます。10〜30年経つと、心臓や血管に障害が起き、血流が悪くなったり、脳症をおこして錯乱や麻痺、痴呆を引き起こします。

エイズは感染後、しばらくは症状が出ませんが、ウイルスが増殖すると免疫不全となり、様々な感染症に容易にかかりやすくなります。淋菌感染症と性器クラミジア感染症は、淋菌感染症の場合、男性は感染後2〜7日で、性器クラミジア感染症は、1〜3週間で排尿痛が出現します。淋菌感染症では膿がでます。いずれの病気も、痛みがなく感染に気づかない場合もあります。

女性は男性より症状が軽く、気づかないことも多いですが、徐々に進行し、子宮や卵管がおかされて、不妊となります。性器ヘルペスでは、感染した2〜10日後に、男性だと包皮や亀頭、女性だと大陰唇や小陰唇に痒みを生じ、痛みのある水泡やただれが沢山でき、発熱します。他にも様々な感染症がり、それぞれ特有の症状を生じます。

性感染症(STD)の原因

性感染症は、性感染症の菌やウイルスを持った相手と性的接触をすることによって感染し、発症します。不特定多数の相手と性的接触を持つことで感染の危険性が高まります。特に、風俗では性感染症の保有率が高く、利用した場合に性感染症の予防は非常に難しいです。コンドームを使用せずに性交を行った場合に、感染の危険性が高まります。膣に挿入しなくても、コンドームを使用しなければ、オーラルセックスやアナルセックスでも性感染症にかかります。

口腔(口の中)に性感染症のウイルスや菌を保有している場合、キスでも感染します。 手や、一緒に入浴したぐらいでは移ることはまずありません。男性同士で感染することはよくありますが、女性同士で感染することは稀で、ほとんどありません。しかし、感染症のウイルスや菌を保有している場合は、女性同士でも口で接触したりすれば感染のリスクがあるため、女性同士であれば大丈夫ということにはなりません。若年期から性交を持ったり、不特定多数の相手と性交を持つことで、性的接触の機会が増え、感染症にかかるリスクを増大させます。

性感染症(STD)の予防・治療法

性感染症は、性的接触によって感染します。不特定多数の相手と性的接触を持たないようにすることである程度予防できます。また、初めての相手やパートナー以外の相手と性交をするときには、必ずコンドームを使用します。オーラルセックスやアナルセックスでも性感染症にかかりますので、勃起したら相手に接触する前にすぐにコンドームを装着することが大切です。女性が膣に装着する女性用コンドームもあり、膣のみでの性交では感染症の予防効果がありますが、オーラルセックスやアナルセックスでは効果が得られません。また、男性用コンドームと女性用コンドームの併用は、摩擦でゴムが破れるため、併用は絶対にしないでください。

万が一性感染症を発症したら、相手に移さないようにするためにも、性交は避けましょう。また、性感染症は、放置することで徐々に悪化し、不妊の原因や、様々な重篤な症状に繋がる危険性があります。そのため、もし感染の心配があれば、すみやかに病院(男性は泌尿器科、女性は婦人科)を受診し、検査と必要な治療を受けるようにしてください。症状が無くても、知らないうちに感染している場合もあります。感染の機会を減らすためにも、若年期から性交を持ったり、不特定多数の相手と性交を持つことは避けることが望ましいです。