新しい働き方が徐々に浸透し、在宅勤務やオンラインでの会議も増えました。一方、通勤の機会が少なくなって体を動かすことが減り、パソコンを見つめる時間が増えた人も多いはず。現代病とも言える疲れ目、その対処法をお伝えします。

 

目次

 

 

新型コロナで働き方が一変

 在宅勤務は「テレワーク」という働き方のひとつです。

「情報通信技術(ICT=Information and Communication Technology)を活用した時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方」のこと。Tel(離れて)とWork(仕事)を組み合わせた造語です。要するに本拠地のオフィスから離れた場所で、ICTをつかって仕事をすることです。

出典:厚生労働省「テレワーク総合ポータルサイト」

 

新型コロナウイルス感染症流行に伴い、通勤中の感染機会を減らすこと職場で人が集まることによる感染リスクを減らすことなどを目的に、自宅で働く在宅勤務、移動中や出先で働くモバイル勤務、 本拠地以外の施設で働くサテライトオフィス勤務などのテレワークが推奨されるようになりました。

 

仕事や生活環境の激変…新型コロナによる不安やストレスへの対処法を産業医が解説します。

 

 

在宅勤務で目が疲れる理由

 

在宅勤務では、情報通信機器であるパソコンなどを使った室内での作業がメインとなります。

 

パソコンやスマートフォンなど近くのものを見て仕事を続け、外の景色など遠くのものを見る機会が減ると、目が近くを見ようとして無理にピントを合わせる機会が増えます。

 

また、パソコンやスマートフォンなど光を発するまぶしい画面を見続けることや、作業に熱中してまばたきが減ると、目の乾き疲れを招くことがあるので注意が必要です。

 

換気の少ない室内でエアコンなどの風が顔に当たること、水分摂取が減ることなども、目の乾きを引き起こす可能性があります。

 

 

在宅勤務で目を酷使…どんな症状が起きる?

・目が痛い

・目の周りや頭が痛い

肩や首がこる

目がしょぼしょぼする

・目が開けづらい

充血する

・見えにくい

 

などの症状が見られることがあります。どのような症状が見られるかや、その程度は個人差があります。

 

特に近年、涙の分泌量や質が低下することによって目が乾燥し、視力の異常や目の不快感などが生じるドライアイになる人も増えています。

 

あなたの症状はドライアイ?目の渇きをチェックしてみよう

 

 

疲れ目になったときのおすすめセルフケア

環境調整でできること

・部屋を加湿する

・空調の風が直接顔に当たらないようにする

・パソコンやスマートフォンの画面の明るさを調節する

・モニターの高さを少し下目使いに見られる位置にする

・画面に照明などが映りこまないように角度を調節する

・体の正面に向かって楽な姿勢で作業する

 

 

自分の心がけでできること

・水分を取る

・定期的に休憩時間を設け目を休める

・首・肩・腕などのストレッチ など

 

目の周囲のマッサージ

目の周囲をやさしくマッサージすることも考えられますが、決して眼球自体を強く押すことがないようにしてください。

 

目の上に温かいおしぼりなどを乗せて目の周囲を温めることもいいでしょう。ただし、これもヤケドに注意が必要です。

 

改善しない場合は眼科を受診し、現在の目の状況を確認し、対策を医師と一緒に考えていくのがよいと思います。

 

 

在宅勤務は今後も続くかも?疲れ目の予防法を学ぼう

まずは自分の目の特徴(乾きやすい、まばたきが浅い、目が外に向きやすいため小さいものを見続けると負担が大きいなど)を知るといいでしょう。

 

その上で、例えば1時間作業したら5分は休んで遠くの風景を見る、体を動かす作業をして筋肉をほぐす、水分補給をするなど、ある程度決まりを作ってしまうのも良いかもしれません。

 

一人で対策を考えることが難しいときは、かかりつけの眼科医にも相談してみましょう。

 

 

まとめ

新型コロナウイルス感染症流行に伴い、我々の体と心には大きなストレスがかかっています。

 

普段通りにできないことも多く、もどかしい思いもありますが、できる限りリラックスできる時間を持ち、体と心をいたわるようにしましょう。

 

 

 

厚生労働省「新しい生活様式」の実践例