目の充血めのじゅうけつ

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医師監修

目の充血とは

充血とは、目の疲れや目に異物が入ることによって、白目が赤くなってしまう現象です。鏡をのぞいた時に自分の目がまっ赤になっていて驚いたことは無いでしょうか。パソコンやスマートフォンなどが普及した現代社会において、充血が取れなくて悩んでいる人が多くいます。最近のIT化によってコンピュータを使う仕事の増加、ドライアイや長時間のコンタクトの着用によっても充血がひきおこされています。

充血の症状

目には多くの血管が通っています。充血は目の表面の結膜と呼ばれるうすい膜の近くにある血管が膨張し、全体的に目が赤くなってしまうことを言います。通常血管はとても細いので目立っては見えないのですが、目の疲れによって酸素や栄養を多く運ぼうとして血流量が増え、血管が太くなります。それが外から見ると表面が赤く見える仕組みです。

またアルコールには血流を増やす作用があるので、お酒を飲んだ時に充血がみられることもあります。

充血があるからといって必ずしも病気だということはありませんが、充血は何らかの目のトラブルのサインですので見逃すことの無いようにしましょう。もしも痒みや目やにが多く出るという症状がある場合はアレルギーや結膜炎などの炎症を引き起こしている可能性が疑えます。冬から春にかけての花粉の時期にはアレルギー症状が出ることがあるので注意が必要です。


●目やに、咽頭痛を伴う目の充血
目やにや咽頭痛を伴うような目の充血は、咽頭結膜熱に感染している可能性があります。アデノウイルスと呼ばれるウイルスによって発症する病気で、感染者の咳、くしゃみ、あるいはプールの水などを介して感染するため「プール熱」ともいいます。症状は多岐に渡り、腹痛、下痢、40度近い激しい高熱が出ることもあります。多くの場合、一週間ほどで治まりますが、中には肺炎などの重い病気に発展するケースもあるため、注意が必要です。咽頭結膜熱を予防するためには、プールから出た後に、目や口をよく洗ったり、手洗い、うがいを丁寧に行ったりして、ウイルスが体内に入らないように気をつけることです。

●かゆみはなく、目やにを伴う目の充血
目やには、古い細胞などの老廃物であり、少量の目やには自然なものです。しかし、量が多く充血を伴う場合は、結膜に細菌が感染したとき起きる「細菌性結膜炎」やウイルスの感染で起きる「ウイルス性結膜炎」などの炎症を起こしている可能性があります。これらは、他人にうつる可能性があるため、症状が出たら十分な手洗いをする、タオルを共有しないなどの注意が必要です。また、その他に長時間のパソコンの利用やコンタクトレンズが原因で起きるドライアイでも、同じような症状が起きることがあります。いずれも、医療機関で点眼薬の処方や治療を受けましょう。

●目やにを伴う赤ちゃんの充血
赤ちゃんの目が充血して目やにを伴う場合、結膜炎の可能性があります。結膜炎は結膜と白目に炎症が起きる病気で、赤ちゃんの場合には「アレルギー性結膜炎」は少なく「細菌性結膜炎」が比較的多くみられます。
細菌性結膜炎:インフルエンザ菌や黄色ブドウ球菌などが原因となることが多く、黄色い目やにがたくさん出ることが特徴
ウイルス性結膜炎:充血がひどく、まぶたの腫れや発熱を伴うなどの重い症状が出ることもあるため、早めに受診することが大切です。感染力が強いため、家族への感染にも気を付ける必要があります。

●目やに、涙が止まらない目の充血
目やに、涙が止まらない目の充血は、角膜障害を起こしている場合があります。免疫異常など先天的な原因、さまざまな後天的な原因があります。後天性の場合は、
・外傷性の打撲などで角膜に刺激があった場合(角膜上皮・内皮障害、角膜穿孔)
・目の中に化学薬品や界面活性剤が入ってしまった上皮障害
・コンタクトレンズの間違ったケアや使用方法の感染症によるもの
・コンタクトレンズ長期間使用により酸素不足(内皮障害)
・目薬を長期間使用したことによる角膜上皮障害
などが考えられます。

●高熱を伴う片目だけの充血に
高熱を伴う片目だけの充血は、プール熱(咽頭結膜熱)の症状です。初期症状は片側ですが、やがてもう片方にも症状が現れます。プール熱は、夏~初秋にプールに入る子どもたちの間で流行する病気ですが、プールに入らなくても感染し、また感染力の強い病気なので大人もかかります。
症状は主に、発熱、咽頭炎、結膜炎です。39~40度の高熱が4~5日続き、のどの強い痛み、頭痛、眼痛、まぶしさ、涙が流れる、目やになどの症状がみられます。また、吐き気、腹痛、下痢を伴うこともあります。特に咽頭痛と高熱がつらい病気ですが、かぜのように咳は少なく、鼻汁もあまりありません。原因はウイルス感染なので、まわりで流行したときは、うがいや手洗いをきちんとしましょう。

●目のかすみを伴う充血
目のかすみがあり充血を伴う場合、可能性のある疾患は、
・結膜炎
・ブドウ膜炎
・急性緑内障発作
・角膜びらん
・ドライアイ
など多くの疾患が考えられます。
結膜炎の概要:まぶたの裏や白目の部分の粘膜に炎症が起こっている状態です。症状は目の充血、かゆみ、かすみ、目やに、異物感、痛み、腫れなど。原因は細菌やウイルスなどの感染もしくは花粉症などのアレルギーです。ウイルス性結膜炎の場合には感染力が強く、涙、目やにを介して周りの人へ感染してしまう可能性があります。アレルギー性結膜炎の場合、日常の生活に支障が出る可能性があるほどかゆみがひどくなります。結膜炎の治療方法は、原因によって変わります。ウイルス性の結膜炎に抗アレルギー点眼薬は効果がありません。そのため適切な検査をし、治療する事が必要です。

●頭痛や吐き気を伴う充血
頭痛、吐き気を伴う充血は
・眼窩蜂窩織炎(がんかほうかしきえん)
・ブドウ膜炎
・急性緑内障発作
などがあります。
眼窩蜂窩織炎:眼窩の脂肪組織を中心に、強い炎症が起きた状態の事です。症状は充血、腫脹(しゅちょう)、発赤(ほっせき)、眼痛です。眼球突出を起こしたり、眼球運動障害による複視を起こす事もあります。症状が強い時には、視力低下が起こり、場合によって発熱、頭痛、吐き気が起こります。眼窩蜂窩織炎の原因は、急性の細菌感染で、黄色ブドウ球菌が原因の場合が多いとされています。副鼻腔炎や歯の周囲の感染巣などから、炎症が波及することが多いです。検査内容は、視力測定、眼球内に炎症が起こっていないかを診察し、CT検査を行い、眼窩内の病状と副鼻腔の状態を観察します。治療は抗菌薬の点滴を行います。

●頭痛を伴う充血:緑内障の兆候
頭痛と充血が起こる病気として、眼精疲労の他に「急性緑内障発作」の可能性も考えられます。緑内障の多くは慢性型で、点眼薬などで眼圧を下げることによって症状の進行をおさえますが、急性の場合は何の兆候もなく突然、頭痛を伴う目の充血が起こり、急激に視力が落ち失明することもあります。
激しい目の痛みや嘔吐を伴うこともあります。
急性発作を起こす緑内障を「閉塞隅角緑内障」といい、眼球を満たす房水(ぼうすい)の通り道が狭くなり、閉塞することによって起こります。このタイプの緑内障は、中高年の遠視の女性に特に多いです。眼球の形状を見ることで危険性が予測できますが、遠視の方は「自分は目がいい」と思って、眼科で受診する機会もあまりありません。ある日突然、片目の充血、頭痛、吐き気、見えにくさを感じ、内科や脳外科では異常なしといわれ、最後に眼科で緑内障発作と診断されるケースが多くあります。治療法としては、点眼薬、内服薬、手術によって眼圧を下げる方法があります。

充血の原因

充血の原因としては、一番多く挙げられるのが目の酷使による疲れ目です。特に近年、パソコンやスマートフォンの長時間の使用で目を酷使する人が増えています。寝不足や目の使い過ぎで休養が十分に出来ない場合に、血中の酸素を多くとろうと血管が膨張し、充血を引き起こします。

充血からは病気も疑えます。目の病気には結膜炎、緑内障、アレルギー性など様々なものがあり、いずれも目の異常のサインとして目が赤くなります。充血が長く続く場合や目に異常を感じる場合は眼下を受診しましょう。

また目の表面にほこりなどがつき、その異物感で目をこすってしまい目が赤くなるという物理的な刺激が原因の場合もあります。コンタクトレンズの異常によってなど、充血の原因は様々ですが、目に影響が出ていることは間違いないので、症状が起こった時は目を休めてあげることが必要です。

●カラコンで目が充血する場合
カラーコンタクトレンズ(サークルレンズ、おしゃれ用コンタクトレンズ)女性にとっては今やメイクの一つとも言えます。しかし、間違った使い方をすると、充血など目のトラブルを引き起こす原因となってしまいます。カラコンは、普通のソフトコンタクトレンズに比べ酸素を通しにくいため、目が酸欠状態になります。足りない酸素を補おうと目の血管の血流が増え、充血が起こります。対策としては、長時間装着しない、目薬で目の潤いを補給することなどです。

充血の予防/治療法

予防法としてはまずは目を休めることです。読書やパソコン等で目を酷使してしまった時にはゆっくり睡眠をとるなどして目を休めることが基本になります。簡単にできる方法としては、目をつぶり目頭のつぼを押す、蒸しタオルで目の周りを暖めて血行を良くする、目の洗浄をして異物を洗い流すなどが挙げられます。充血は慢性化することがあるので少しでも目が疲れたなと思った時は遠くを見るなどして、一時的にでも目の休養することが大切です。

充血がひどい時は点眼薬を使うと即効性がありますが、過度の点眼は逆に目に悪影響を及ぼすこともあるので決められた回数を心がけましょう。また刺激のある点眼薬は効きそうな気になりますが、なるべく刺激性の弱い涙の成分に近いものを選びましょう。

充血には精神的ストレスなども原因となることがあるので、ストレスの原因を取り除いて規則的な睡眠や食事をとり、心身共にリラックスが出来れば充血の改善にもなります。

●目薬で充血が治らない場合
充血は、ハウスダスト、花粉、ゴミ、菌などの外的要因、ストレス、ドライアイなど、さまざまな要因で引き起こされます。室内の清掃や空気の入れ替えをしてハウスダストを取り除き、目を清潔にして目薬を差しても改善が見られない場合は、まずは目の乾燥を防ぎ、長時間のパソコンの利用を控えます。さらに冷たいタオルで目を冷やすことで、目の血管が収縮して充血の改善効果が期待できます。休憩中に冷却アイマスクで目元を冷やすいいでしょう。また、市販の点眼薬は血管を無理やり収縮させることでいったんは充血が収まったように見えますが、根本原因を解決しないと、またすぐ充血してきます。
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