統合失調症とうごうしっちょうしょう

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医師監修

統合失調症とは

「精神の機能ネットワークが円滑に働かなくなってしまう状態」のことです。大きくは、幻聴や妄想が現れる「陽性症状」、意欲が低下してしまう「陰性症状」、そして、臨機応変に対応ができなくなってしまう「認知機能障害」が在ります。

統合失調症の症状

「陽性症状」に先ず現れるのは「幻覚」です。在りもしないものが本人には実在の物として現れてしまうのです。「見えてしまう」だけではありません。視覚・聴覚・嗅覚・触覚も同様です。

聴覚からの症状としては「悪口・陰口」が付きまとうこともあります。「音楽」が聴こえ続けて鳴り止まない、という症状もあり、止めたくても自分の意思ではどうすることもできません。自分と外界との区別が曖昧になり、「誰かに支配されている」「誰かに操られてしまっている」という感覚も覚えます。「したい」ことは出来ず、「させられている」ことばかりになるのです。

考えが纏まらないので、次第に「会話」もできなくなります。人に通じる流れでの話を続けることができなくなるのです。こうなると社会生活の中に存在することが困難になり、社会人の場合には、離職に追い込まれるに至ります。


「極度な興奮状態」に突然入り込むこともあります。叫んだり、暴れたり、最悪の場合には他人に暴力を振るう事件にも発展してしまいます。


「陰性症状」の場合には、「喜怒哀楽」の現れがなくなってしまい、無気力・無表情な状態になってしまいます。あらゆることへの興味も失ってしまい、集中力も低下し、一度に多くの物事に対処・対応することが困難になります。

ですが、人により現れる症状は様々で「全て」が現れるわけではありません。

統合失調症の原因

現代の医学では、まだ明確な「原因」は解明されておりません。
「ストレス」と呼ばれるものが大きく係わりますが、原因は一つではなく、様々な事柄や経験、体験が複雑に絡み合ってしまい発症すると考えられています。

精神科へ訪れると初診の際、「家系に精神疾患者が在るか・無いか」も問われます。これは、「遺伝」の可能性も高いと考えられているためです。

「脳」そのものに異変が在るために発症するケースもあります。脳の委縮が見られたり、前頭葉や側頭葉が正常な大きさよりも小さいこと、海馬や扁桃体が、特に左側で小さいことなど、残念なことに身体的原因もあるのです。そのため、精神科でもCTやMRI検査を行い、検証します。

個人の持つ「性格」も関係するとも言われています。「内気な人」「几帳面な人」「神経質な人」が代表的ですが、逆に極端に「無頓着な人」も含まれます。纏めて言えば、「傷つきやすい人」と表現できる性格の方々がこの病気にかかりやすいでしょう。

いずれにしても、神経伝達物質の以上が大きく係わってきていることが少しずつ判明してきている病気です。統合失調症の発症と密接な関係があると考えられている物質は、「ドーパミン」と「セロトニン」です。

統合失調症の予防/治療法

「ドーパミン」は気持ちを興奮させたり、緊張させたりする神経伝達物質です。
それとは逆に「セロトニン」は人間の精神面に大きな影響を与え、心身の安定に関与することから「幸せホルモン」とも呼ばれています。

統合失調症の予防として挙げられている事柄には、次のようなものがあります。
1. 大麻は絶対に使用しないこと
2. 社会的・経済的に劣悪な環境に陥らないようにすること
3. 幼少時期のトラウマを避けること

大麻や麻薬、ドラッグなどでわざわざ統合失調症と同様の症状に自分を持って行くなど、もってのほかです。

社会的には、学生でもそうですが、「辛い」「苦しい」「困った」「怒りばかりを覚える」などの環境下に長く自分を置かないことが大切になります。

更に、実際にはとても難しいのが「幼少時代のトラウマを避けること」です。「虐待」や「いじめ」。心に傷を受ける要因は幼い頃の方が多々あります。

そしてまた、「何を怖いと感じるか」「何を辛いと感じるか」は個々の性格でも変わってきます。明るく流せる性格ならば良いでしょう。けれど「受け身」になってしまいがちなおとなしい子は要注意です。

子供に接する大人も、或いは友達も、意識せず放った言葉や行動が、「いじめ」になってしまっている可能性もあることを認識して下さい。

小さな子供とは「良く会話をすること」「聞き役に徹すること」も大切なことなのです。

統合失調症の治療は、内服による薬物療法がメインで行われます。また、それに合わせて本人や家族へ、カウンセリング等心理的な支援を行う事も重要です
  • このコーナーは、病気や症状に関する知識を得るためのものであり、特定の治療法、専門家の見解を推奨したり、商品や成分の効果・効能を保証するものではありません
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