毛髪・毛根の変形(ネザートン症候群/捻転毛/連珠毛)の症状

毛髪・毛根の変形は、その原因となる疾患などによって具体的な症状が異なります。ここでは、ネザートン症候群捻転毛連珠毛について説明します。

ネザートン症候群の場合


まずネザートン症候群は重積裂毛と呼ばれる状態になります。

重積裂毛は毛に結節のようなものをつくり毛髪が折れやすくなってしまうことを特徴とし、他にアトピー性皮膚炎先天性魚鱗癬様紅皮症の症状を伴うことがあります。重積裂毛は先天的な疾患となっています。

捻転毛の場合


毛が扁平な形になり、ねじれたようになって折れやすくなってしまうことを特徴とします。先天的要因によるものと後天的な要因によるものがあります。

連珠毛の場合


毛がある程度の間隔で周期的に細くなる毛髪の異常で、毛が玉をつないで丸くなったような形状をしているのでこう呼ばれます。

ネザートン症候群や捻転毛同様に毛が脆く折れやすくなってしまうことが特徴で、先天的疾患です。

毛髪・毛根の変形(ネザートン症候群/捻転毛/連珠毛)の原因

毛髪・毛根の変形(ネザートン症候群/捻転毛/連珠毛)の主な原因として考えられていることは先天性のものが大半となっており、毛をつくる際に必要な遺伝子物質になんらかの異常を起こすことで症状となって現れるとされています。

後天性のものとしては扁平苔癬と呼ばれる発疹や皮膚硬化などの症状を示す全身性強皮症など、他の病気の影響によって発症することがあります。

また、機械で毛の刺激を長期間繰り返すことで毛髪奇形になってしまうという場合もあります。

遺伝性の場合においては遺伝子異常がはっきりわかるようになってきている傾向があり、今後毛髪奇形の診断には遺伝子検査が主流になるという予測もされています。

なお、先天性の症状の場合には根本的な治療法は存在しません。

毛髪・毛根の変形(ネザートン症候群/捻転毛/連珠毛)の治療・予防法

毛髪・毛根の変形(ネザートン症候群/捻転毛/連珠毛)の治療法


毛髪・毛根の変形(ネザートン症候群/捻転毛/連珠毛)のほかにも毛の異常にはさまざまな種類が存在します。皮膚科の専門医による適切な診断を仰ぐのが最も効果的です。

ただ、先天性の場合は、治療方法がありません。日常生活において無理に毛に刺激をかけないようにすることが大切です。

後天性の場合は、機械的な外的刺激を避けるのが、予防と治療になるでしょう。

毛髪・毛根の変形(ネザートン症候群/捻転毛/連珠毛)の予防法


脱毛症になる可能性もありますので、食生活などに気を配りバランスのよい食事を心がけておくことやミネラルなどを多く含む食べ物を取ること、さらにストレスなどを定期的に解消することなどが予防にもつながっていきます。

また、普段の生活で保湿をしっかりと頭皮や毛髪に対して行うことも症状の進行を抑える働きがあります。

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