食物アレルギーの症状

食物アレルギーには、遅延型アレルギーと即時型アレルギーがあります。遅延型アレルギーは、食物の摂取から1日もしくは2日後に湿疹が悪化します。即時型アレルギーは、食物の摂取後1時間から4時間以内に症状が発生します。
即時型アレルギーで現れる症状は、幅広くあります。消化器や呼吸器、神経や皮膚など症状が現れる臓器もさまざまです。なかでも皮膚に症状が現れる人は、約90%と多いです。また、約10%の人が、全身蕁麻疹や呼吸困難、意識障害などのアナフィラキシーという全身症状を訴えています。アナフィラキシーは、重篤な状況で、命にかかわる場合もあります。

食物アレルギーの原因

食物アレルギーは、様々な食べ物が原因となります。
鶏卵、牛乳、小麦は3大アレルゲンとよばれ、子どものアレルギーの原因に多いです。また、そばやピーナッツ、えび・かになどの甲殻類、果物、豆類など幅広くあげられます。どの食物がアレルギーの原因になることが多いのかは年齢によって大きく異なり、学童期以降になると甲殻類や果物類、小麦などが主な原因食物となります。
いずれも、病院で原因を調べることが大切です。

食物アレルギーの治療法

食物アレルギーの症状を予防するには、食事療法が効果的です。アレルゲンが多い場合は、除去する食品が多くなってしまい、栄養不足になる恐れがあります。そのため、必要最小限の除去食を行うことが重要です。
また、除去した食品の代替食品を取り入れることで、栄養を補ったり、栄養のバランスを整えたりできます。食品によっては、低アレルゲン化食品もあるため、上手に利用しましょう。子どもの場合、特に乳幼児期には、身長や体重の管理を行い、成長に必要な栄養がしっかりとれているか確認しながら進めることが大切です。症状に対しては、抗アレルギー薬などで対処します。また、減感作療法などが有効なこともあります。