脂性肌の症状

一番わかりやすい症状としては洗顔後12時間ほど経った時にTゾーンを指で滑らせてみて指先にテカリやベタつきが出たら脂性肌と判断されます。お顔だけに限らず、頭皮も同じように皮脂の過剰分泌が行われていると考えられますので髪の毛のベタつきやシャンプーしても頭皮の脂臭さが取れないなどの場合も脂性肌の疑いが強いです。
とくに、ニキビや吹き出物の原因になるアクネ菌は皮脂を食べ過ぎてニキビ発生させるので、これも脂性肌の症状の一つと考えられるでしょう。
また、大きなフケが出たり皮膚が炎症を起こしている場合もあります。一般的にはフケは乾燥肌の方が出やすいと考えられていますが、フケにも種類があり、乾燥したフケは細く、ぱらぱらとしているのが特徴なのですが、脂性のフケはべたべたとしており、乾燥フケに比べて大きく、本当に「皮膚がめくれた」という状態に近いフケが出ます。
皮脂の過剰分泌によって頭皮の毛穴も詰まってしまい、髪の毛が細くなってボリュームが出にくく、しかもベタついてますますぺったんこになります。そして頭皮も炎症を起こしてしまうと炎症を直すために出される物質にも髪の毛を細くする作用があるのでさらに髪が細くなりやすくなります。

脂性肌の原因

脂性肌の原因はいろいろありますが、意外な落とし穴としては「実は肌が乾燥している」ということです。
肌は外的刺激から身を守るために水分と脂分を出してベストバランスなバリアーを張り、そこに常在菌を住まわせて常に調子を整えているのですが、洗浄力の強い洗顔石鹸や、肌質に合っていないクレンジング剤、肌に合っていないスキンケアなどの影響で必要な油分や常在菌が洗い流されたり乾燥しやすい状態になります。そうなると水分の保持が難しくなり、バリア機能が低下します。バリア機能が低下するのは良くないので水分の分まで皮脂が過剰に分泌される、というメカニズムです。
そしてもう一つ、ストレスによりホルモンバランスの崩れによって皮脂が分泌されるということも原因としてよく言われます。
皮脂の分泌を司っているのは男性ホルモンのアンドロゲン、テストステロンなのですが、ストレスや乱れた生活週間により男性ホルモンの分泌が増え、皮脂の分泌が増加してしまいます。生活週間としては睡眠不足や運動不足、食事の原因も大きく、揚げ物や脂身の多い肉系などに極端に偏ってしまうとやはり皮脂が過剰分泌され、脂性肌の原因になります。

脂性肌の予防/治療法

予防としてはまずメークのクレンジングから考えてみましょう。一般的にクレンジング剤はクリームとオイルの2種類がありますが、クリームタイプの方が水分が多く、オイルタイプにはあまり水分は入っていません。脂性肌の方や、普通肌よりも脂性肌寄りの方はクリームタイプの方が合うとされています。
また次に洗顔石鹸も洗浄力の強いものは注意です。よく陥りがちなのは「皮脂がたくさん出てしまって気持ち悪いからしっかり洗浄してスッキリしたい」と、強めの洗顔剤を使ってしまい、肌の乾燥化を進めてしまうことです。そして特にすでに脂性肌の症状が出ている方に多いのですが、べたつくからといって化粧水、乳液だけでスキンケアを終わらせてしまいます。これではせっかく入れた水分もすぐに蒸発してしまいますので、スキンクリームや、皮膚使用専用のエッセンシャルオイルなどで水分が蒸発しないように蓋をしてあげます。
そして生活習慣の乱れに関しては、特に睡眠にも目を向け、22:00~午前2:00まではなるべく睡眠をとるようにします。
この時間帯は体からナチュラルキラー細胞という自然免疫の因子が多く分泌されます。肌トラブルだけでなく、体の調子を整えてくれるのでこの時間はゆっくり体を休めることが大事です。