風邪花粉症などで鼻水が止まらなくなって、ティッシュが手放せなくなるなんてときもあるかと思われます。

そもそも、なぜ鼻水が出るのでしょうか。そして、それはどのような役割を担っているのでしょうか。

今回は鼻水が出るメカニズム、役割、止まらない場合の対処法などを医師に解説していただきました。

鼻水が出るメカニズム


風邪などで体の免疫力が低下したときに、日常触れている病原体に対しても排除するために鼻水が分泌されることがあります。

花粉症などのアレルギーによるものは、アレルゲンを鼻水で体外に洗い流そうというはたらきによってでるもので、透明でさらさらしています。

それ以外に、泣いたときの鼻水は鼻涙管を通じて涙が混ざって鼻水として流出することが知られ、副鼻腔炎では膿が一緒に鼻水として出てくることがあります。

成分


■ 鼻粘膜にある鼻腺から分泌されている粘液

■ 鼻粘膜の血管からにじんで出てきた血漿成分

■ ウイルスや細菌の死骸

■ 空気中にある細かなチリやホコリが混ざったもの

役割


鼻体内に侵入した異物、病原体や、体がアレルゲンとして認識したものを体外に流し出す働きをもち、また、空気を鼻から吸い込むときにその空気に適度に湿気を与える役割もしています。

種類


透明な鼻水


アレルギー性鼻炎によるものや、風邪などの引き始めにみられることが多いといわれます。

黄緑色の鼻水


ドロッとした黄緑色のものの場合は、ウイルスが原因です。

細菌感染による風邪をひいて、そろそろ治るかな、というときにみられることが多いです。

オレンジがかった鼻水


副鼻腔炎などの可能性がありますので、注意が必要です。

鼻水を飲み込んでしまうリスク


飲み込んでしまって害のあるものではありませんが、常にすすり上げて飲み込む癖がついてしまうと、空気を一緒に飲み込むことで呑気症などになる恐れはあるかもしれません。

鼻水が止まらない場合、疑う症状や疾患


アレルギー性鼻炎


アレルギー反応によって起こる鼻粘膜の炎症で、くしゃみや鼻水を伴い、粘膜が炎症を起こします。

大量に透明な鼻水が出る場合などに疑われます。

副鼻腔炎


鼻の周囲にある副鼻腔という部分に炎症が起きる病気で、膿のような、オレンジがかった鼻水が出ます。

鼻水が止まらない時の対処法


温タオルで鼻の根元を抑える


入浴時には鼻が通る経験をされた人もいらっしゃると思います。その時の環境を作り出すと、鼻が通って楽になる場合があります。

薬を飲む


原因にあったお薬を服用することで改善が期待できます。

最後に医師から一言


鼻づまりもつらいですが、鼻水もあまりにもひどいと日常生活に深刻な影響を及ぼします。

鼻の下が荒れてしまうこともあるので、やわらかいティッシュペーパーを使ったり、保湿をこまめにするなどして、ケアにも気を付けていきましょう。

(監修:Doctors Me 医師)