アレルギー性鼻炎の症状

アレルギー性鼻炎では、鼻水や鼻づまり、くしゃみなどの症状がでます。また、くしゃみのし過ぎによる頭痛や倦怠感を誘発し、鼻や目のかゆみを引き起こすこともあります。

アレルギー性鼻炎は、「通年性アレルギー性鼻炎」と「季節性アレルギー性鼻炎」の2種類に大きく分けられます。どちらも一度発症してしまうとアレルギーの原因となる抗原(アレルゲン)との接触を絶つまで症状は消えません。また、鼻炎の症状が強く現れる時間帯は、朝方や夜が多いです。

通年性アレルギー性鼻炎


通年性アレルギー性鼻炎は、ハウスダストやペットの毛などが原因で発症する慢性的な鼻炎です。部屋を閉め切ることが多い冬に強い症状が現れ、さらに空気が乾燥すると喘息やアトピー性皮膚炎といった合併症を引き起こす恐れもあります。

季節性アレルギー性鼻炎


多くは花粉症と呼ばれるもので、一定の時期に限定して症状が現れます。その発症時期は原因となる植物の開花時期と一致しており、鼻の症状以外にも目のかゆみや充血、湿疹、咳といった症状も起こる可能性があります。

アレルギー性鼻炎の原因

アレルギー性鼻炎の原因は、アレルギーを起こす抗原(アレルゲン)です。

代表的なアレルゲン


・ダニ
・ハウスダスト(ペットの毛など)
・カビ類
・花粉(スギやヒノキなど)

アレルギー性鼻炎の治療

薬物療法


アレルギー性鼻炎は、主に以下の薬を用いて症状の緩和や軽減をはかります。
・抗ヒスタミン薬
・遊離抑制薬
・抗ロイコトリエン薬
・副腎皮質ホルモン剤、ステロイド点鼻薬
・漢方薬 など

減感作療法


減感作療法とは、抗原を皮下に繰り返し注射することでアルレギー反応を起こしにくくする根治を目的とする治療法です。皮膚反応が起こらないほどの、薄い濃度の抗原液を少量皮下に注射し、徐々にその量を増やしていく方法です。3~5年くらい続けると効果が出てくるといわれています。

これらの治療法のほかにも、レーザーで鼻粘膜を焼く方法などがあります。どの治療法が自分に合うか、耳鼻咽喉科の医師に相談しましょう。

アレルギー性鼻炎の予防

抗原を知る


アレルギー性鼻炎の予防は、まず自身のアレルギーの原因が何かを知ることが重要です。
血液検査などで、どの物質に反応が出ているのかを把握します。

検査方法として代表的なものは、血中IgE抗体検査です。 推測される抗原に対応するIgE抗体がどのくらい血中に含まれているかを測定します。

抗原の除去と回避


アレルギー性鼻炎の症状は、除去したり、回避することで緩和されます。

・ 通年性アレルギー性鼻炎
通年性アレルギー性鼻炎は、室内に溜まったほこりやハウスダストのほか、空気の乾燥などによって引き起こされます。そのため、室内の清掃を定期的に行い、天気のよい日には布団や衣類を外に干して、ダニやホコリを少なくしましょう。

枕カバーやシーツもこまめに洗濯しましょう。床は畳やカーペットではなく、フローリングが理想的です。乾燥しやすい場合には、加湿器を使うことも重要です。

・ 季節性アレルギー性鼻炎
花粉の多い日は外出を控えて、戸締りをしっかりして花粉との接触を避けましょう。外出時は、メガネやマスクを着用し、花粉が付着しにくい素材でできた衣服を選ぶことも予防となります。