花粉症や、体調不良のとき、症状の出始めに出る鼻水の状態を見る人は、多いのではないでしょうか?

そんな中、鼻をかんで血が混じっていると、何かの病気かと焦り心配になりますよね。

今回は、その原因と考えられる疾患、また治療法や予防法などについて、耳鼻咽喉科の岡田先生に詳しく解説していただきました。

原因


鼻かみで繰り返される鼻の粘膜への刺激で、鼻の粘膜が破れ、さらにその粘膜下にある毛細血管まで破れるためです。

特に、鼻の前の方の鼻中隔(左右の鼻の間の軟骨)部には、キーゼルバッハ部(発見した人の名前です)と呼ばれる血管が集まっている部位があり、鼻かみの際の圧や刺激が集中しやすい部位です。

鼻かみの原因として多いのは、アレルギー性鼻炎(花粉症)で、アレルギー性の鼻汁が出る場合と急性慢性副鼻腔炎で炎症性の鼻汁が出る場合です。

疑われる疾患


鼻副鼻腔腫瘍


まれにですが、鼻副鼻腔腫瘍の可能性があります。これは良性(多くは血管腫)と悪性(がんなど)を含みます。

これらは鼻かみの刺激によって傷つき、鼻血が出ることがありますが、鼻かみをしなくても血管が脆弱のため勝手に出血しやすいです。

そのため、鼻かみをしていないのに異常に鼻血が出続けるなどの兆候が特徴的です。

血液異常


出血を止める血小板の減少や、血液を固める凝固系などの血液異常も原因になります。

これらを見分けるポイントは鼻血の他に、ぶつけてもいないのに体中にあざが出来る、もしくは少しぶつけただけなのに異常にあざが大きいなどがあることです。

治療法


病院では出血部位に対して、特殊な液体を付けたガーゼで血管を収縮させて、さらに止血剤の含まれた特殊な綿を出血部にあてます。

また、化学、電気による凝固などで血管や粘膜を強制的に固まらせる方法があります。最も止血に対して効果的なのは、電気による凝固です。

鼻をかむと血が混じる程度でなく、鼻血が出てしまう場合は?


鼻の前の方の鼻中隔部(左右の鼻の間の軟骨)、つまりキーゼルバッハ部の血管が破たんしてしまっていると考えられます。

血管と粘膜が修復される前に、鼻かみ刺激を繰り返しているため、鼻血が止まらなくなってしまっています。

予防法


強くかまない


軽く拭う程度にしてください。

鼻を触らない


外から触るだけでも刺激になります。

乾燥させない


粘膜の防御力が下がります。マスクや加湿器などで湿度を上げてください。粘膜の回復も早くなります。

刺激しない


軟膏などの塗布も鼻にとっては刺激になります。極力触らないで湿度を保ち、良好な回復を待つのが1番です。

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最後に岡田先生から一言


昔は鼻血が出たら上を向くように言われていましたが、これは実は良くありません。というのは、血を飲んで胃に入ると胃は血を消化させようとしますが、このときに気分が悪くなり、吐いてしまったりします。

最も良いのは座って両鼻を抑え、下を向くのが良いです。静脈性の出血であれば、30分あれば止まるはずです。

それでも止まらない、勢いが強いなどの場合には動脈性の出血の可能性もありますので、耳鼻科にご相談ください。

(監修:耳鼻咽喉科 岡田先生)

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プロフィール

監修:耳鼻咽喉科 岡田先生
1982年生まれ、2000年群馬県内の県立高校を卒業後、同年4月に私立大学医学部医学科に入学。2006年3月に同大学卒業後、研修医として市中病院を2年間勤務。その後、大学病院に勤務し、2010年4月、大学院に入学、頭頸部癌、感染症を主に基礎研究を行い、医学博士を取得。