医師監修

熱性けいれんとは

通常、6か月以上、5歳くらいまでの乳幼児に多い、38度以上の発熱に伴って生じる痙攣(けいれん)や意識障害です。子供におきる痙攣の中では、最も頻度の高い痙攣です。けいれんが10分以上続いたり、繰り返すとき、けいれんから意識が戻らなかったり身体の動きに問題があるとき、一部だけけいれんしたり左右差があるときは心配ですのですぐ受診するようにしましょう。

熱性けいれんの症状

熱性痙攣は、発熱をしてから、24時間以内に痙攣を生じることが多いです。体温の急激な上昇時に生じます。
ほとんどの場合、強直性(手足を伸ばして、全身を突っ張らせる、もしくは体を曲げて強く固まる)か、間代性(ほぼ規則的にガクガクと激しく震えるなどの、一般的な痙攣のイメージ)の全身痙攣を生じます。痙攣発作中は意識が無くなります。通常は数分で発作は消失し、意識の回復もすみやかです。意識が戻ると、少しぼーっとしていることも多いですが、元気にしていることも多く、この場合は治療の必要もなく、心配はいりません。まれに、10分以上痙攣が続くことや、痙攣が治まった後、24時間以内にまた痙攣を繰り返す、片側だけに起こるなどの場合もあり、これらの場合は薬を使用するなど治療が必要です。6歳以降は、熱性痙攣をおこすことはほぼ無くなります。

熱性けいれんの原因

38度以上の発熱に伴い、通常は発熱から24時間以内に生じます。急激な体温上昇が原因です。
6か月以上、6歳未満の乳幼児に生じ、6歳以降の発症はほとんどありません。1歳未満で熱性痙攣を発症すると、その後6歳になるまで発症を繰り返す傾向があります。また、親に熱性痙攣の既往があると、発症しやすくなります。発熱に伴う痙攣であっても、中には熱性痙攣ではなく、別の病気や異常が原因で痙攣発作を起こしている場合があります。血液中の電解質(ミネラル分)のバランスが崩れたり、低血糖(当分が少なくなる)になっていたり、細菌感染症により痙攣が生じている場合があります。これらは熱性痙攣とは言いません。また、意識障害や嘔吐が治まらずに続く場合、髄膜炎や脳炎を起こしている場合があります。痙攣発作が純粋に熱が原因でなく、これらのような異常がある場合、治療が必要です。

熱性けいれんの予防/治療法

熱性けいれんは、急激に高熱になると起こるため、一般的な感染対策が予防となります。手洗いやうがい、加湿などです。
熱性痙攣の患者の60%は1回、30%は2回、9%は3回、再発すると言われています。通常は6歳までに自然に消失し、特に後遺症も残さないため、再発したとしても治療の必要はなく、心配もいりません。ただし、1回の痙攣が15分以上続いた場合や、2回以上熱性痙攣を繰り返しており、片側だった、親にも熱性痙攣の既往がある、発作前にしびれや麻痺などの神経学的異常があった、発達遅滞がある、などが2つ以上当てはまる場合、短期間に発作が頻回に起きた場合は、予防的にジアゼパムという成分(抗痙攣薬)の入った坐薬を使用して痙攣を予防します。
万が一自宅で熱性痙攣を再発した場合、衣服をゆるめ、静かに横にして様子を見ましょう。痙攣を抑える坐薬を医師にもらっている場合は、挿入します。5分経っても痙攣が治まらない場合は、救急受診をしましょう。痙攣中に、舌を噛まないように口の中にタオルや箸などを挿入するのは、飲み込んでしまったり、怪我の原因になるのでやめましょう。舌を噛むことはあまりなく、かえって異物を飲みこむことの方が危険です。もし嘔吐した場合は、顔を横に向けて気管に嘔吐物が入って窒息するのを防ぎましょう。
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