乗り物酔い/動揺病の症状

乗り物酔いになると、現れる症状はいくつかあります。

まず、顔面が蒼白になり、あくびや動悸、脈拍の増加などがおこります。次に、吐き気からくる嘔吐頭痛、血圧の変動です。また、手足が冷たくなる、冷や汗をかく、唾液の分泌が増え、生唾がでるなどの症状もみられます。

嘔吐が激しくなると脱水症状をおこすこともあるので注意が必要です。
  
乗り物酔いは、本人は平衡感覚の異常を感じますが、他覚的にみると、平衡機能に異常があるようにはみえないのも特徴の一つです。

これらの症状には個人差があり、全ての症状が出る人、でない人、乗り物の種類などによって症状が変わる人もいます。

乗り物酔い/動揺病の原因

乗り物酔いは、大人よりも子どもに多い症状です。

特に10歳前後の平衡機能が発達し始める時期から、中学生くらいまでに多くみられます。
  
乗り物酔いは、睡眠不足や空腹、アルコールの摂取、体温の上昇など、体調の不安定な時におこりやすいのです。

また、急ブレーキや急発進、連続したカーブなどで視覚情報と身体の位置情報が合わない場合にもおこります。
  
症状は視覚情報との不一致でおこるので、身体が動いていなくとも上下に激しく動く動画などをみるだけ症状が出ることもあり、映像酔いといいます。

その他、タバコや油、強い香水の臭い、頭部および胸部への長時間の圧迫なども原因となります。

乗り物酔い/動揺病の治療法

乗り物酔いを予防するには、いくつかの方法があります。
  
まず、酔いやすい乗り物などにのる前は睡眠を十分にとり、体調を整えます。

また、空腹や満腹状態を避け、体温調節がしやすく、ゆったりとした服装にするのも大切です。

そのほか、抗ヒスタミン剤などの酔い止め薬の摂取も効果があります。
 
乗車後はなるべく頭部が揺れない位置に座り、換気をよくします。

遠くの景色を眺めたり、雑談などをしたりして症状について考えないようにすることも効果的です。