切り傷の症状

切り傷は、皮膚が何かしらの鋭利な物で切れたときにできる傷のことを指します。

切り傷を負うと、出血したり、傷周辺の内出血を起こしたりして、腫れることがあります。

また、傷口を清潔に保っていないと、傷口から細菌に感染し、化膿してしまうこともあります。

傷の深さや部位によっては、数日間赤く腫れて痛んだり、熱を持つなど炎症を起こすことがあります。

受傷後に発熱した場合は、傷口から細菌感染した可能性があるため受診が必要です。

体の抵抗力が著しく低下している時は敗血症などの全身疾患につながってしまうこともあります。

切り傷の原因

切り傷は、大きなものから小さなものまで、さまざまな状況下で起こります。

・紙
・皿やコップなどの食器類
・植木鉢や花瓶などの陶器類やガラス製品
・缶詰の切り口や空き缶の飲み口など
・包丁やのこぎり、カッターやはさみといった刃物類
・転倒 など

切り傷の対処法

浅い切り傷の対処法


●圧迫して止血する
清潔なハンカチやタオルで、傷口を押さえて止血します。

●水道水できれいに洗う
切り傷ができたら、まず汚れを水道水でよく洗うことが大切です。生理食塩水でもよいですが、消毒液はかけてはいけません

消毒液を使うと、悪い菌と一緒に血小板や白血球などの傷を治したり雑菌をやっつけてくれる細胞までも殺してしまいます。

●湿潤療法を行う
傷が乾かないように、湿潤療法用の絆創膏を貼るか、ワセリンを塗ってラップで密封します。

深い切り傷の対処法


傷が深く、真皮や筋肉、血管が傷ついている場合は、縫合や抗菌薬の内服などが必要となります。

合併症を引き起こさないためにも、早めに形成外科などを受診するようにしてください。

傷が浅かったとしても、動物による傷、ガラスや砂などが入った傷、汚いものによる傷などの場合は、化膿する可能性があるため受診が必要です。

切り傷の跡を残さないために


傷口が治ったあとは、保湿と紫外線対策、血行を促進することで傷跡対策を行いましょう。

入浴後は、クリームやオイルをしっかりと塗って保湿します。

傷口に紫外線が当たると色素沈着を起こしやすいため、なるべく日光に当たらないように気をつけましょう。

また、血行をよくすると肌の代謝が促されるため、湯船に使る習慣をつけるとよいでしょう。

セルフケアをしても傷跡が気になるという場合は、美容皮膚科や美容外科を受診しましょう。傷にもよりますが、レーザー治療で傷跡を薄くすることが可能です。