早めの受診が必要な場合

以下のような場合には、歯科や口腔外科、耳鼻咽喉科などに受診してください。
・舌にできている潰瘍が2週間以上治らない
・舌に固いしこりができている など

舌炎の症状

舌炎を起こした舌の多くは、舌の上全面を覆う糸状乳頭が減って表面がツルツルになります。そのため、舌が刺激を直に受けてしまい、腫れ痛みを感じやすくなります。
  
傷が原因で起こった舌炎が細菌感染を起こすと、大きく腫れ上がって食事に支障が出るほどの痛みを伴うこともあります。

舌炎の原因と対処法

舌炎には、以下のようにさまざまな原因があります。

●やけどなどの物理的な刺激
舌をやけどしたり、噛んでしまったり、歯や矯正器具、被せ物が当たってしまったりすると、傷ができて炎症を起こしてしまうことがあります。

慢性的に舌に刺激が加わると、舌炎を繰り返すことがあります。歯並びや被せ物などによって痛みが生じている場合は、受診しましょう。

●ビタミン不足
ビタミンB2、B6が不足すると、舌炎が起こりやすくなります。栄養不足に気をつけるだけではなく、睡眠も十分にとりましょう。

●舌の形状
舌の形状が原因で舌炎が起こりやすくなる場合もあります。「溝状舌」という舌の表面に複数の溝が見られる舌は、汚れがたまりやすく、炎症が起こりやすいです。

舌用のブラシを使って、きれいな状態を保つようにしましょう。

●病気
単純性ヘルペス、水痘などへの感染症にかかると、舌に炎症が起きることがあります。カンジダ症の場合は、舌が白っぽくなります。

口腔内に潰瘍を起こすベーチェット病などの炎症性疾患、天疱瘡などの自己免疫疾患の場合も舌炎が起こります。

なかなか治らない場合


舌炎が2週間以上改善せず、一向に治らないという場合は、念のため歯科や口腔外科などに受診してください。

舌炎の治療は、まず口の中を清潔にします。症状がひどい場合は、ステロイドの塗り薬や貼り薬を使用したり、レーザーで傷をふさいだりして改善していきます。

舌炎の予防

以下のことに気をつけて、炎症を起こりにくくすることが大切です。

・丁寧な歯磨きやうがいで、口腔内を清潔にする
・ビタミンをとって栄養不足を防ぐ
・十分に睡眠をとる
・疲労を溜めない など