症状

「睡眠時無呼吸」とは「無呼吸」と呼ばれる10秒以上気道の空気の流れが止まった状態が一晩(7時間)の睡眠中に30回以上、もしくは1時間に5回以上ある状態を言います。これが続くことが睡眠時無呼吸症候群の症状です。

《具体的な睡眠時無呼吸症候群の症状》
1. 寝ている時の症状
・いびきをかく
・時折いびきが止まり、大きな呼吸とともに再びいびきをかく
・呼吸が止まる、乱れる、息苦しい
・むせる
・何度も目が覚める(何度もトイレに行く)
・こむらがえりをする
・寝汗をかく

2. 起床した時の症状
・口が渇く
・頭が痛い、頭が重い、頭がズキズキする
・熟睡感がない、すっきりと起きられない
・体が重い

3. 日中の症状
・強い眠気、集中力が続かない
・だるさ、倦怠感がぬけない
・疲労感がぬけない

その他にも
・インポテンツ
・生理不順
・抑うつ
・糖尿病性昏睡

原因

■睡眠時無呼吸症候群/にかかりやすい人の身体的な特徴
・首が短い
・首が太い、首回りに脂肪がついている
・下あごが小さい、いわゆる小顔
・下あごが後方に引っ込んでいる
・歯並びが悪い
・舌や舌の付け根が太い

30~60代の働き盛りにある男性は要注意です。生活習慣病を発症したり、年齢とともに首回りの筋力が衰えたりすることで、発症のリスクが高まります。

また、女性も閉経後に発症リスクが高まると言われています。上気道開大筋の筋活動を高める作用がある女性ホルモンのひとつ「プロゲステロン」の分泌が閉経のタイミングで少なくなるからです。

睡眠時無呼吸症候群の原因は生活習慣にもあります。
・ヘビースモーカーである
・飲酒の習慣があり、寝る前に必ずお酒を飲む
・太り気味で、暴飲暴食をすることがある
・高血圧、糖尿病、高脂血症などの既往症がある

このような習慣があると睡眠時無呼吸症候群にかかりやすいです。

また、大柄な男性によくある症状と思われがちですが、痩せている方や女性でもかかる病気です。

予防/治療法

1. 太りすぎない
自分の適性体重を見極めましょう。

2. 習慣的な飲酒は控える
睡眠時は体中の筋肉がゆるみます。アルコールが入ることでさらに筋肉をゆるめてしまいます。アルコールによりゆるんだ喉の筋肉や舌が気道を狭くしてしまうために睡眠時無呼吸症候群を発祥します。
毎日飲酒をしていると、毎晩喉の回りの筋肉がゆるんだ状態で寝ることになってしまいます。飲酒を控えましょう。

3. 鼻の症状を治療する
アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎など、鼻症状がある方は治療しましょう。鼻症状によって、本来の鼻呼吸ができなくなり、口呼吸になってしまい、その結果、鼻呼吸のときよりものどが狭められてしまいます。原因となっている症状の治療が必要です。

4. 寝る時の姿勢を改善
寝る時の姿勢によって閉ざされている気道を確保できる場合があります。
一般的には仰向けよりも横向きの方がのどが絞まりませんので、抱き枕などを使って横向きの姿勢で寝るように工夫してみましょう。仰向けの場合には枕を低めにするほうがいいでしょう。

5. 睡眠薬を使用する
治療として薬物療法を用いる場合があります。しかし、睡眠薬の多くは無呼吸状態を悪化させます。無呼吸の症状がある場合、まずはかかりつけ医に相談してください。自己判断での睡眠薬の服用・停止はやめましょう。