何も口に入れていなかったり、苦くないものを食べているはずなのに口内が苦い…という時はありませんか?
口の中が苦く感じる原因には味覚障害や、その他にも様々な疾患や症状が関連してる場合があります。
今回は味を感じるメカニズムから、口の中が苦く感じる原因、予防法、改善法などを医師に解説していただきました。
口の中で食物を唾液を混ぜ合わせ、舌の上に乗せると、舌にあるぶつぶつとした突起の味蕾(みらい)という部分が食物中の甘み、辛み、酸味などの成分を感じ取ります。
そして、感じ取ったものを脳に電気信号として伝えます。
さらに、脳の中で過去に食べた物との照合が行われ、最終的に味の判断に至るという流れになっています。
味蕾を作る材料となる亜鉛が不足すると、味が苦く感じることがあります。
舌に舌苔がついていたり、口の中が虫歯や歯周病などで荒れているとき、カンジダなどの感染症があるとき、抗がん剤などの強力な治療で粘膜が荒れているときなどに味が違って感じられます。
また、睡眠時無呼吸症候群や、鼻の病気のために口呼吸になっていると粘膜が乾燥して苦味を感じることがあり、喫煙も口の中の環境を悪化させ味覚を変化させます。
味は食物を唾液と混ぜ合わせた状態でより正確に感じられるので、唾液が出ないと味が違って感じられることがあります。
胃酸が食道を逆流してくる胃食道逆流症や胃炎、胆汁の逆流があると苦い味を感じます。
味を感じるには匂いの情報も重要です。風邪をひいて鼻が詰まっていると味が分かりにくかったり、おかしな味に感じることがあります。
目薬を点眼すると、数分後に鼻から口に流れ込んできて苦く感じます。
抗がん剤、睡眠薬、抗不安薬、鎮痛剤、抗生物質などの一部には、(薬自体が苦いという意味ではなく)苦味を感じるという副作用があります。
妊娠中はつわりなどの影響で味覚が変化し、何を食べても苦く感じるという方もおられるようです。
精神的な原因で味がおかしく感じられることがあります。
口の粘膜や舌を観察して、色の変化や痛み・ただれがある場合、胸やけや腹痛がある場合、その他、原因が分からない場合には一度病院を受診したほうがよいでしょう。
加齢とともに味蕾は減少し、味がわかりにくくなりますので、ついつい醤油や砂糖を料理に使いすぎてしまい、高血圧や糖尿病など生活習慣病を悪化させてしまいます。
また、人工調味料の使い過ぎや濃い味付けに慣れてしまうと、子どもや若い人でも薄味がわからない、美味しく感じなくなる、といったこともあります。
他にも個人差はありますが、甘味などの特定の味がわからなくなったり、何を口にしても嫌な味しかしなくなったりする場合も考えられます。
■ 食事はバランスよく摂る
■ 亜鉛不足に気をつける
■ 適度にストレス発散をする
■ 睡眠をとる
■ 舌苔除去はほどほどにする
■ 料理の味付けを工夫する(だしの風味を効かせる、酸味やスパイスを取り入れるなど)
■ 食事の前にレモン水や炭酸水でうがいをする
■ 基礎疾患がある場合は、疾患を治すことが最優先
歯周病、亜鉛不足など治療のできる原因があれば味覚障害は治療しやすいでしょう。
しかし、原因不明であったり、加齢、抗がん剤の影響などの場合は治すことが難しく、患者さんを苦しめますので、料理の味付けなどに注意して少しずつ味覚を取り戻していくのが一つの方法だと言えるでしょう。
(監修:Doctors Me 医師)
口の中が苦く感じる原因には味覚障害や、その他にも様々な疾患や症状が関連してる場合があります。
今回は味を感じるメカニズムから、口の中が苦く感じる原因、予防法、改善法などを医師に解説していただきました。
味を感じるメカニズム
口の中で食物を唾液を混ぜ合わせ、舌の上に乗せると、舌にあるぶつぶつとした突起の味蕾(みらい)という部分が食物中の甘み、辛み、酸味などの成分を感じ取ります。
そして、感じ取ったものを脳に電気信号として伝えます。
さらに、脳の中で過去に食べた物との照合が行われ、最終的に味の判断に至るという流れになっています。
口の中が苦く感じる原因
亜鉛不足
味蕾を作る材料となる亜鉛が不足すると、味が苦く感じることがあります。
口や舌の粘膜の荒れ
舌に舌苔がついていたり、口の中が虫歯や歯周病などで荒れているとき、カンジダなどの感染症があるとき、抗がん剤などの強力な治療で粘膜が荒れているときなどに味が違って感じられます。
また、睡眠時無呼吸症候群や、鼻の病気のために口呼吸になっていると粘膜が乾燥して苦味を感じることがあり、喫煙も口の中の環境を悪化させ味覚を変化させます。
唾液の減少
味は食物を唾液と混ぜ合わせた状態でより正確に感じられるので、唾液が出ないと味が違って感じられることがあります。
胃腸や消化器系の病気
胃酸が食道を逆流してくる胃食道逆流症や胃炎、胆汁の逆流があると苦い味を感じます。
嗅覚の低下
味を感じるには匂いの情報も重要です。風邪をひいて鼻が詰まっていると味が分かりにくかったり、おかしな味に感じることがあります。
薬の影響
目薬を点眼すると、数分後に鼻から口に流れ込んできて苦く感じます。
抗がん剤、睡眠薬、抗不安薬、鎮痛剤、抗生物質などの一部には、(薬自体が苦いという意味ではなく)苦味を感じるという副作用があります。
妊娠などホルモンバランスの変化
妊娠中はつわりなどの影響で味覚が変化し、何を食べても苦く感じるという方もおられるようです。
ストレス
精神的な原因で味がおかしく感じられることがあります。
治療は必要?
口の粘膜や舌を観察して、色の変化や痛み・ただれがある場合、胸やけや腹痛がある場合、その他、原因が分からない場合には一度病院を受診したほうがよいでしょう。
苦みを感じる以外の症状
加齢とともに味蕾は減少し、味がわかりにくくなりますので、ついつい醤油や砂糖を料理に使いすぎてしまい、高血圧や糖尿病など生活習慣病を悪化させてしまいます。
また、人工調味料の使い過ぎや濃い味付けに慣れてしまうと、子どもや若い人でも薄味がわからない、美味しく感じなくなる、といったこともあります。
他にも個人差はありますが、甘味などの特定の味がわからなくなったり、何を口にしても嫌な味しかしなくなったりする場合も考えられます。
予防法
■ 食事はバランスよく摂る
■ 亜鉛不足に気をつける
■ 適度にストレス発散をする
■ 睡眠をとる
■ 舌苔除去はほどほどにする
■ 料理の味付けを工夫する(だしの風味を効かせる、酸味やスパイスを取り入れるなど)
■ 食事の前にレモン水や炭酸水でうがいをする
■ 基礎疾患がある場合は、疾患を治すことが最優先
最後に医師から一言
歯周病、亜鉛不足など治療のできる原因があれば味覚障害は治療しやすいでしょう。
しかし、原因不明であったり、加齢、抗がん剤の影響などの場合は治すことが難しく、患者さんを苦しめますので、料理の味付けなどに注意して少しずつ味覚を取り戻していくのが一つの方法だと言えるでしょう。
(監修:Doctors Me 医師)