消化不良の原因と対処法

食生活・生活習慣


消化不良の原因の多くは、アンバランスな食生活や不規則な生活習慣がもとになっています。

●夕食は就寝の2~3時間前までに
睡眠中は、胃腸の働きが停滞します。

遅い時間に夕食を食べて、十分に時間を空けずに就寝してしまうと消化不良につながります。

また、胃の中で胃酸が出続けてしまうため、胃酸の逆流により食道を傷めてしまいます。

夕食は、就寝の2~3時間前までに済ませることが大切です。

夕食が消化されていない状態の胃に新しい食べ物を入れると、また消化不良になるという悪循環につながります。明らかに胃がもたれているときは、胃腸に負担がかからないものを食べるようにしましょう。

●間食はヘルシーなものを
甘い物やスナック菓子などを間食に食べる習慣がある人は注意が必要です。

特に、糖分が多いお菓子や脂質が多い揚げ菓子などは消化に負担がかかります。油の多いお菓子は控えて、ヨーグルトやゼリーや和菓子などを選ぶようにしましょう。

毎日のように間食をしていると胃が休まる時間がなくなり、消化不良の原因になります。間食をする場合は、お菓子選びや食べる量に気をつけましょう。

●飲酒と喫煙
食事以外で注意したい習慣は、飲酒と喫煙です。

アルコールそのものは、適量にとどめて頻度を抑えれば、大きな問題にはなりません。しかし、アルコールと一緒に食べる食事やおつまみは、揚げ物や香辛料など胃に負担がかかるものが多いため注意が必要です。

また、喫煙後はタバコの成分により、胃の毛細血管に流れる血液が減少して血行が悪くなります。その結果、胃の消化機能が低下してしまい消化不良につながります。

禁煙をして、アルコールは適量にするよう意識しましょう。

消化不良を起こす病気


日常的に消化不良を起こすようであれば、以下のような病気になっている可能性があります。症状が気になる場合は、内科や消化器内科を受診してください。

逆流性食道炎
胃酸が逆流してしまい、食道の粘膜が強い酸で炎症を起こしてしまう病気です。

胸焼けを起こしたり、横になったときに胃酸が逆流したり、嘔吐を伴うこともあります。

内服薬で治療をすると共に、食生活を改める、運動をするなどして改善していきます。

消化性潰瘍
胃や十二指腸が胃酸によって傷つき、急な腹痛が起こります。時には、嘔吐や吐血を伴うことがある病気です。

主にみぞおち辺りからお腹の右側周辺が痛くなります。

機能性ディスペプシア
内視鏡などで検査しても何の問題も見られないが、胃もたれ胃痛、不快感などが生じる病気を「機能性ディスペプシア」と呼びます。

精神的・肉体的ストレスが要因となる場合も多いため、過労や睡眠不足などには特に注意が必要です。内服薬による治療を行うこともあります。

消化不良の予防

暴飲暴食しない


アルコールや脂肪分の多い食品、香辛料が多く刺激の強い食べ物をたくさん食べると、胃酸の分泌が乱れて消化の働きが弱くなるので食べる量に気をつけましょう。

また、食事を抜いたり、就寝前に食べたりすることは、消化不良に繋がります。

よく噛む


噛む回数を増やして、ゆっくり食事を楽しむようにすることも大切です。

食べ物をあまり噛まないで食べると、大きい状態のまま胃に移動されてしまいます。その分消化をするための時間が多くかかってしまい、消化不良になりやすいです。

また、早食いの習慣があると、食べ物と一緒に空気も飲み込んでしまいます。その結果、胃腸の動きの悪化や腹部膨満になることがあるため、意識的にゆっくり食べるようにしましょう。

ストレスや疲れを溜めない


ストレスや疲れが溜まると、自律神経のバランスが乱れ、胃腸の働きが弱くなって消化する力が落ちてしまいます。

自分の好きなことをしたり、ストレッチなど軽い運動をしたり、短い時間でもお風呂に入ったりして、その日のストレスを発散させてから眠るようにするとよいでしょう。

いつでも笑顔を忘れないで。「笑い」には身体にも心にも素敵な効果。