排尿のトラブルは女性の多くが経験するものです。特に膀胱炎や尿失禁などは、放置しておくと感染症などの病気を引き起こすこともあります。症状が現れたら、泌尿器科での診察をお勧めします。 中でも膀胱炎は女性に多い泌尿器科の疾患の一つです。排尿時の痛みや違和感、頻尿、残尿感、尿混濁、血尿、下腹部痛などの症状が現れます。原因は主に免疫力の低下です。疲労が溜まった時などは免疫力が低下しているため、細菌が膀胱の中に入りこんでしまいやすくなります。症状が悪化すると菌が腎臓まで侵入し、高熱や腰の痛みなどが起こります。 泌尿器科では、尿検査や尿細菌培養検査、超音波検査などを行います。抗生物質の内服を出し経過を見ます。3日程度で改善しますが、症状が改善しても再度来院し、尿検査を行い確認する方が安心です。
尿失禁(尿漏れ)も女性に多い疾患です。咳やくしゃみなど、腹部に力が入ったときに尿漏れを起こしてしまう腹圧性尿失禁、急に尿意を催し、トイレに行くのが間に合わず尿漏れを起こしてしまう切迫性尿失禁、その両方の症状を持つ混合性尿失禁があります。治療法は症状によって異なります。骨盤底筋体操や電気刺激、薬物による治療などが主なものです。 泌尿器科では、症状や程度、骨盤の筋力などを測定し、患者に適切な治療を行います。他にも、尿意を急にもよおすため頻尿になるという過活動膀胱、膣から膀胱や子宮、直腸などが下がってしまう骨盤臓器脱、尿路結石、原因がないのに下腹部に痛みを感じる慢性骨盤痛症候群、膣痛症、などの疾患も泌尿器科で診察・治療を行います。 泌尿器科の中には、女性の疾患に特化した医療機関もあります。専門性の高い医療機関を選ぶことで、より適切な治療をしてくれるでしょう。またなかなか訪れにくい分野ではありますが、痛みや違和感を抱えていることでストレスにもなり、病状の悪化にもつながります。信頼できる医療機関に行って、早めの治療を心がけましょう。