おねしょ/夜尿症の症状

おねしょは、5歳を過ぎても1カ月に1回以上、夜寝ている間に尿を漏らしてしまうことが3カ月以上続いていることを指します。

生まれてすぐの赤ちゃんは、誰もが24時間いつでも便も尿も垂れ流しの状態です。成長に伴い生活のリズムができてくると、夜と昼の区別や1日に3食の食事パターンが決まってくるため、おねしょはしなくなります。また、膀胱が発達することにより、夜に尿意を感じても、ある程度は意識的に我慢ができるようになります。しかし、これら排尿に関する成長が遅れたり、異常があったりすると、おねしょや日中のおもらしが起こります。

おねしょ/夜尿症の原因

おねしょの原因としては、3種類があげられます。

多尿型


多尿型とは、夜の尿量が多いために起こるおねしょです。尿量のコントロールをしているのは、「抗利尿ホルモン」です。脳から分泌されるホルモンは、昼間は少なく、夜間に多く出ます。おねしょをする子どもには、夜間に抗利尿ホルモンの出が悪くなって、尿量が多くなってしまう場合がみられます。

膀胱型


膀胱型の場合、尿の量は多くなくても、膀胱の容量が小さいためにおねしょをします。膀胱の機能は成長とともに発達していきます。多くの場合は、5歳になると一晩トイレに行かなくても大丈夫なほどに尿を溜められるようになります。

混合型


混合型とは、多尿型と膀胱型が組み合わさったものです。

おねしょが起こる要因


いずれのタイプにおいても、以下のような要因が複合的に影響をしています

・夜の水分摂取が多い
・睡眠が深く、ちょっとした刺激では目が覚めにくい
・生活が不規則なため夜と昼の区別がつきにくい
・寒さや緊張などで、膀胱が縮こまっている
・おねしょをすると怒られるという恐怖やストレス、不安
・おねしょをしても本人が気にせず治す気がない など

おねしょ/夜尿症の治療

まず、生活習慣を改善します。夜は、水の飲み過ぎや、カフェイン、タンパク質の摂りすぎに気をつけます。それでも改善しない場合は、アラーム療法や薬物療を行います。

おねしょ/夜尿症の予防


おねしょの予防としては、子どもを起こさず、焦らず、叱らずの3原則が重要です。夜に強制的に起こして排尿させると、睡眠リズムを乱したり、夜間の尿のホルモン分泌を促したりと、長期的には逆効果になるため避けましょう。

【動画】子どものおねしょ改善のための3つのコツ

また、大きくなってきたら自分で後始末をさせるなど、治そうとする意欲を与えることも大事です。必要な指導はしつつ、本人のストレスが強くなりすぎないように、気長につきあっていく必要があります。寝る前にトイレに行く習慣をつけることも大切です。

大人のおねしょは、このような注意だけでは予防が難しい場合があります。気になる場合は、泌尿器科に相談することをおすすめします。