呼吸内科について

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呼吸内科とは呼吸器内科の略で、内科のひとつの分野です。その名前が示す通り肺などの呼吸器を取り扱っており、呼吸器外科なども取り入れて病気の治療を行います。一般的には風邪や肺炎の治療を行っています。肺炎は呼吸器の疾患としては多いものです。インフルエンザ菌などが原因となり、肺が感染症を起こすことで引き起こされます。高齢者にとって肺炎は非常に危険な疾患です。特に75歳以上になると死亡率が急激に増加します。そのほかにマイコプラズマ、喫煙などが原因で肺炎になるケースもあります。細菌性の肺炎は抗生物質、ウイルス性肺炎は抗ウイルス薬で治療を行います。また、肺胞壁がダメージを受ける肺気腫も多く、中年以上の喫煙者に特に見られます。肺の中に異物を吸い込んでしまう気管支異物もあり、コインやピーナッツなどが原因となっています。コインなどの無機物と比較して、ピーナッツなどの有機物の方が重篤化する傾向があるので注意しましょう。因みに気管の角度は左45度、右25度となっていることから、異物は右気管支に吸い込まれることが多いとされています。現在は肥満などが原因で起こる睡眠時無呼吸症候群、喫煙が原因で呼吸機能が低下する慢性閉塞性肺疾患などの治療も行っています。

呼吸内科と近い診療科目に呼吸器外科がありますが、このふたつには違いがあります。呼吸器内科は内科の中に含まれているため、投薬で治療を行います。逆に呼吸器外科は手術で治療を行います。これは内科と外科の関係と同様で、メスを使用しない治療、メスを使用する治療の違いです。呼吸器内科は喘息や肺炎、気胸、結核などの病気が中心で、呼吸器外科は肺癌が中心です。しかし、どちらも呼吸器科に含まれているため、呼吸器に不調を感じたらどちらを選択しても間違いではありません。初診の後に適切な科を紹介してもらえます。また、外科はレントゲンでの検査があり、内科では行われないなど、検査方法にも違いがあるため、希望がある場合は好みの方を選びましょう。

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