心療内科での治療において、カウンセリングは重要です。下痢や腹痛、頭痛、喘息、アトピー性皮膚炎などの症状を薬で改善することはできますが、根本的な原因を解消しなければ、病気が再発してしまいます。根本的な改善のためには原因を解明し、それを取り除くことが有効となります。心身症の原因となるストレスが、自分では気づかないところで蓄積している場合もあります。それをカウンセリングでさまざまな話を聞くことによって見つけていくのです。 症状や現在の生活について、仕事や家族関係、本人を取り巻く環境などについて話をじっくりと聞き、その中で患者の性格や考え方、悩みなどを把握していきます。医師と患者が十分にコミュニケーションを取ることが、改善につながっていきます。
心療内科のカウンセリングは、薬だけに頼らない方法として効果的と言われています。ものの見方や状況の受け止め方を「認知」と言いますが、認知行動療法と呼ばれる方法は、一人ひとりにある認知の傾向を改善することで、不安や過剰にストレスを溜めてしまうといった症状を改善する方法です。ストレスをどのようなときに感じ、それがどのような影響を及ぼしているか、また、自分の考え方が行動や感情の揺れにどう影響しているか、などをカウンセラーと一緒に考え、改善策を探していきます。考え方を変えることで、ストレスを必要以上に溜めなくなったり、対処できるようになったりします。そこから心の負担が軽くなり、症状が緩和されていく患者も多くいます。 心療内科と一口にいってもカウンセリングの内容や方法はいろいろです。しっかりとカウンセリングをしてくれる医療機関を選ぶことも大切です。もし心療内科を受診する際には、臨床心理士など専門家が担当してくれる、経験豊富なカウンセラーが多数いる、などといった特徴のある心療内科を選ぶと良いでしょう。またスタッフについてもある程度確認を入れておくと、よいクリニックに出会いやすいと言えます。