ほてり・のぼせとは
頭や顔(上半身)に起こった異常な熱感をほてり・のぼせと呼びます。 熱いお風呂に長時間入ったり暑い日にずっと外にいたりすると、血管が長い間拡張した状態になり、脳の血液循環に異常をきたしてほてったりのぼせたりします。 しかし、時と場所を問わずほてりが現れて生活に支障をきたしていたり、長期間続く場合は自律神経失調症や更年期障害、甲状腺機能の異常などが隠れていることもあります。症状が気になる場合は受診しましょう。
ほてり・のぼせの症状
のぼせの症状は頭や顔の異常な熱さです。頭痛やめまいを伴うこともあります。頭や顔や熱っぽくなる一方で、下半身や手足の先は冷えている場合もあります。
更年期障害に代表されるホルモンの変動によって起きるほてり・のぼせは、時と場所を問わず発生します。
働いているときに急に顔のまわりだけが熱くなって汗をかいたり、就寝時にほてりが消えずになかなか眠れないということもあります。
ほてり・のぼせの原因と対処法
ほてりやのぼせは、血管が広がりっぱなしになることで脳の血液循環に異常が出ることで起こります。その原因は、大きく分けて日常生活で起こるものと、病気が関連しているものがあります。
日常生活によるのぼせ
●気温によるのぼせ
炎天下での作業や長時間の入浴などをすると、血管が拡張したままになります。
頭部を始めとした体を冷たいタオルなどで冷やしましょう。そして、すぐに木陰や風通しのよい涼しい場所に移動して体を休ませることが重要です。
また、多くの場合水分不足による脱水症状を伴っています。経口補水液やスポーツドリンクなどを飲みましょう。
●ストレスによるのぼせ
緊張や精神的なストレスによってもほてりやのぼせはおこります。ストレスが重なると、慢性的な血管拡張状態になることもあります。
●ホルモン分泌の乱れによるのぼせ
特に女性は、ホルモンの乱れによって血管の拡張や収縮の調節がうまくいかなくなることが多々あります。ストレスの解消や生活習慣を改善するなどして、ホルモンバランスを整えましょう。
病気によって起こるのぼせ
ほてりが症状として現れる病気には、以下のようなものが挙げられます。
・感染症(風邪、インフルエンザなど)
・熱中症
・自律神経失調症
・甲状腺機能亢進症
・更年期障害
・高血圧症 など
ほかにも、遺伝や肥満、塩分の摂りすぎなどから引き起こされることがあります。
肥満は、放置することにより動脈硬化へと進み、心筋梗塞や脳卒中、腎障害などにもつながるため適正体重にしていきましょう。
思い当たる生活習慣がないにもかかわらず、ほてりやのぼせが続く場合は、内科などに相談してみましょう。
ほてりやのぼせの予防
夏は体温調節しやすい工夫を
血圧の急激な変化をなるべく抑えて体温調節をしっかりとすることが重要となります。
夏の炎天下で作業するときは、こまめな水分補給や日陰や涼しい場所での十分な休息を取り入れてください。
帽子や日傘で、直接的な頭部の温度上昇を防ぐ工夫も効果的です。
長時間の入浴を避ける
入浴の際には、始めに人肌より少し温かい程度のお湯を体の下の方からゆっくりとかけ湯をしてください。
体を少しずつ湯船の温度に慣れさせることが重要です。また、熱すぎる湯船に長時間入浴することは避けましょう。
冬に露天風呂に入る際は、お湯の温度と外の気温差が特に大きくなるため、気を付ける必要があります。
お風呂の温度よりも冷たいタオルを頭の上に乗せておくとよいでしょう。
生活習慣の改善
のぼせの予防は日々の生活習慣から行うこともできます。
適度な運動などでストレスを発散すると、自律神経のバランスを保つことができます。
また、過度な塩分摂取を控えて高血圧を防ぐことは、のぼせの予防にもつながります。
生活に支障があるならためらわず受診を
ほてりの原因になる可能性がある自律神経失調症やバセドウ病、またホルモンの変化などは自分自身では気づきにくいものです。
何かの病気のサインの場合もあるので、ためらわず受診しましょう。
- このコンテンツは、病気や症状に関する知識を得るためのものであり、特定の治療法、専門家の見解を推奨したり、商品や成分の効果・効能を保証するものではありません
- 専門家の皆様へ:病気や症状の説明について間違いや誤解を招く表現がございましたら、こちらよりご連絡ください
「ほてり・のぼせ」に関するコラム一覧
「ほてり・のぼせ」に関するQ&A一覧
「ほてり・のぼせ」に関する体験談一覧
- のぼせて鼻血が出た
- 子供の頃からお風呂に入り、それが長湯になってしまった際にはのぼせてしまうことがよくありました。体温が高い状態が続いてしまいますと、鼻血はなかなか止まりません。また、のぼせた際の出血は量が多く、また、付近には水分も多いのでそれだけ多量の出血をしているようにも見えるのですが、実際は大した量ではないのでそこまで不安になることはありません。 鼻にティッシュを詰めていても止まらないので、そういった際にはな...
- のぼせて頭痛になる…
- 小学生の頃からよく頭が痛くなる体質でした。 頭痛もちの人は体を温める方がいいのか、もしくは首のあたりを冷やすのがいいのか、頭痛の種類によって違うようですが、私の場合はその時々の頭痛で違いました。もうすぐ頭が痛くなるという感覚が自分で分かるようになり、本格的に痛くなる前にどうにかしようと思い、いろいろ試してみました。今回は温めた方がよさそうだと自分の勘にたよって、お風呂に入ったこともありますが、逆...
- のぼせだけじゃなく吐き気まで…
- 熱中症になると、どのような症状を感じるか、みなさんご存知でしょうか。私が実際に熱中症を経験したのは中学生の頃でした。部活で屋外に出ている時、急激に全身から汗が引くような感覚と同時にのぼせを感じました。その時はまだ、「暑くてふらふらするな」という感じでしたが、5分程度すると吐き気を感じるようになりました。 立っていられないほどの立ちくらみを感じ、吐き気が強くなったときに、熱中症だと気づきました。し...