肌のかゆみの症状

かゆみの症状は、皮膚や眼球(結膜)、鼻の粘膜などに起こる、思わず引っ掻きたくなるような感覚のことです。むずむずとした感覚があります。

しかし、引っ掻くという行為はあながち間違いではなく、外的原因であれば皮膚などについた有害物質を落とすことができます。

もとより脳は有害なものを感じると痛みとして排出させようとしますが、それほど有害ではないものの、このまま付着していると有害になる物質をかゆみという症状で認識するのです。皮脂などはこれにあたります。

一方内的原因の場合は、掻いている間は圧力がかかってむずむずとした感覚がまぎれるものの、掻かなくなるとかゆみがひどくなる場合があります。

これは掻くことで原因となるものをはらい落とすことができないためですが、脳はその原因がどこにあるかまでは判別できないため、常に症状が出ます。

それに気づかず引っ掻くことで皮膚や粘膜が傷つけられ、皮膚がはがれることによって出血することもあります。

肌のかゆみの原因

発疹がある場合に疑われる病気


接触性皮膚炎
アレルギー性皮膚炎
蕁麻疹
疥癬
・白癬
手湿疹
・尖圭コンジローマ
・肝障害
水疱瘡(みずぼうそう) 

などが挙げられます。

接触性皮膚炎では虫・植物・化学物質などが原因の場合があり、アレルギー性皮膚炎は接触よりも摂食・吸引(呼吸)などによって引き起こされるケースが多いとされています。

白癬などカビなど真菌によって引き起こされるケースもあり予防として清潔を心掛け常在菌バランスを崩さない生活をする事も重要になります。

発疹がない場合に疑われる病気


結膜炎
・皮膚掻痒症
外耳炎
・外陰炎
慢性腎不全
アレルギー性鼻炎

などが挙げられます。

また、糖尿病腎不全などでは全身的にムズムズとしたかゆみを感じます。

心因性のかゆみも


かゆみは痛覚の一つで、細菌などによる炎症や緊張などの心因性・環境誘発因子(埃など)によっても起こります。

肌のかゆみの予防/治療法

主に薬剤療法による治療が一般的です。

かゆみ止めとして抗ヒスタミンやステロイドなどの内服薬・塗布薬・点眼薬・点耳薬が処方されます。

免疫機能低下によるかゆみ


糖尿病や腎不全など免疫機能低下によって引き起こされるかゆみについては、その病気の治療が先決になり、根治できない疾患ではかゆみに対する対症療法になります。

真菌によるかゆみ


白癬や疥癬など真菌による皮膚疾患では抗真菌薬を内服、塗布して治療を行います。

アレルギーによるかゆみ


アレルギー性のかゆみ対策では原因物質であるアレルゲンに接触しないように注意することが最も有効な予防法です。

接触した場合は皮膚疾患以外のアナフィラキシーショック(呼吸不全など)に注意します。

入浴や季節性による乾燥が原因では保湿剤を塗布して予防に努め、アレルギー性でも保湿剤を常に塗布する予防法が効果が高いと評価されています。

入浴の際にもタオルやナイロンタオルで擦らないように注意し、刺激の少ない衣類(綿)を使用するといいでしょう。

かゆみが治らない場合は検査をしよう


かゆみが刺激になりかき壊すことがないように注意しましょう。

かゆいと眠りも損なわれますので早期の対処(原因究明・治療)が重要な鍵となります。

繰り返しかゆくなるようであればアレルギーを疑い、血液検査(IgE抗体検査)を行う必要があります。